中古車を買うならちょっと待った!値崩れ待ったなし

半導体関連株が2022年6月以降値崩れしてきました。
半導体不足が叫ばれ、新車の納車は遅れ、その影響から中古車市場が活況を呈していました。
しかし、その流れに突然変化が生じています。一転供給過剰への懸念が湧き上り半導体不足どころか半導体余りへと振り子が振れつつあります。
半導体は産業の米。私たちの生活への影響は大きくなりそうな気配なのです。
半導体の需要と供給の特徴
半導体の需要は直線的に増加するという。そして、供給は階段状に増加するという。
するとどうなるか。図に表してみるとよくわかります。

今まではA地点にいたと考えることができます。需要(青ライン)は伸びていくのに、供給(赤ライン)が追い付かない。
だから値が上がるどころか、手にも入らない。
そして、自動車の生産ができず生産調整に入るなどしたことは記憶に新しいことです。
階段を一つ上がる
しかし、半導体メーカーが一斉に増産に走った結果、階段が上がり、B地点へと向かっているのが今の状況です。
世界的なコロナ騒動の収まりから巣ごもり需要が急激に減退した影響も大きい。
需要が減り、供給が増えるのだから需給バランスが崩れて値崩れするのは時間の問題です。
株価はそれを一歩先読みしているといえます。
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株価が先を読んでいる
野村証券の見通しでは2023年の半導体売上は2022年に比べ0.5%減となっています。
しかし、世界景気に急ブレーキがかかっており、それ以上の売上減となる可能性が高くなってきているといえるでしょう。
株価はそれを如実に示しています。
以下は日本の代表的な半導体関連株、東京エレクトロンとアドバンテストの株価の動きです。
●東京エレクトロン(8035)

●アドバンテスト(6857)

いずれも2022年に下落基調に転じ、6月以降下げに拍車がかかっていることがわかります。
電子部品と日経平均
日経新聞が興味深い分析をしておりました。
日本で、電子部品関連の生産指数が2022年5月に前月比で3.8%低下したとのことです。
この指数は日経平均と強い関係があり、その相関から日経平均の理論価格を割り出すと23600円ほどになるというのです。
この水準はまさにコロナバブル前の水準とほぼ同じといえます。
まさに行って来いになると予想させます。
最後に
残念ながら歴史は繰り返す。
半導体サイクルは過去のもの、などという意見が出てくるとそれをあざ笑うかのように歴史に引き戻される。
結局のところそういうもんなのでしょう。
そして、中古車の値段は元の水準に戻るはず。今買うのは馬鹿らしいと言わざるを得ません。
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