成長株投資復活!?その真偽をNM倍率から検証

チャート

2022年に入り、成長株は売られまくりました。

それまでは世界的な金融緩和による金余りが成長株投資にも流れ込んでいたわけですが、金融引締に転じてから、成長株バブルは大型株バブルを大きく上回り崩壊しました。

しかし、2022年も半ばに差し掛かり、成長株に資金が戻っているといいます。

いったい何が起きているのでしょうか。そして、再び成長株投資の流れがやってくるのでしょうか。






成長株投資復活それホント?


成長株投資は本当に復活しているのか?

日経平均をマザーズ指数で割ったNM倍率の推移から検証してみたいと思います。

おっと、その前に日経平均とマザーズ指数の動きを見てみましょう。

以下は2006年3月末を100としたときの、日経平均とマザーズ指数の動きです。

20220710NM.jpg

大型株のほうが、小型成長株よりもパフォーマンスがよいことがわかります。

日本株も投資の主役は海外の投資家となっており、小型成長株投資は、情報、流動性の面で不利になっているものと推測します。

NM倍率の動き


さて、NM倍率はどんな動きでしょうか。

20220710NM2.jpg

多少、マザーズ指数の割安感は減退したとはいえ、ほぼ誤差レべルに見えます。

成長株にお金が戻っているとは思えません。

しかし、報道では成長株の逆襲などと出ています。いったいどう解釈すればよいものか・・・。

成長株買いの主役


現状、成長株投資の主役はヘッジファンドだといいます。

それもロング・ショート型と呼ばれるファンドで、買い持ちと売り持ちを組み合わせた投資手法を駆使するものです。

割安株を買って、割高株を売り、市場の歪みが元に戻るのを待って反対売買をして利ザヤを稼ぐという投資です。

NM倍率を見ればわかるように現状は極端に成長株が売られている。

そこで、成長株を買って、大型株を売るというポジションを構築する中で成長株の値が上がっているということでしょう。

だが、しかし・・・


しかし、この動きはごくごく一部であり、とても全体に波及しているとは思えません。

ヘッジファンドのゲリラ戦であり、買われている成長株もごく一部の優良成長株にすぎず、その他大勢には関係がない。

成長株に資金が戻ったとはとても思えない一部の現象だと言えます。

成長株復活はまだまだ先


金融引締が行き過ぎて、景気減退が進み、再び利下げの動きが出るのではという憶測があります。

そこで金融緩和バブル再びという期待も出てきています。

そうなればひどく売られた銘柄が買い戻される、その動きを先取りしているのが一部の成長株への資金回帰という見方もあります。

しかし、いささかシナリオとしては弱い感がある。

成長株への資金回帰にはあと数年はかかるというのが個人的見解であり、その間は仕込んでもすぐには報われない可能性が大とみます。

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