強弱感が入り交じり方向感が出ない株式市場のダッチロール

飛行機

株式市場に強弱感が入り交じっており、方向感が出ない。

しかしながら、物色対象には変化が出てきており、個別銘柄での勝負といった感が強くなってまいりました。

ここからの相場は誰しもが儲かる相場ではない。まさに投資の腕が試される相場環境にあるといってよいのではなかろうか。






株式市場の現状


ここに来て、インフレもぼちぼち峠を越えてアメリカの利上げペースが落ちるのではないか、来年(2023年)には利下げもあるのではないかという見方さえも出てきています。

その影響でアメリカの金利は低下、株式市場は活気を取り戻しています。当然その流れは日本にも押し寄せる。

日経平均は7か月ぶりに29000円近辺まで回復し、あと少しで3万円台というところまで再び戻してまいりました。

成長株に再び資金流入


今回の上昇で目立つのは割安株ではなく、ITを中心とした成長株です。

今までは下落余地が大きい高PER、低配当利回りの成長株は敬遠されてきたわけですが、多少とはいえ復活の兆しが出てきたのはうれしいことです。

日経平均とマザーズ指数を比べたNM倍率で成長株の居所を確認してみましょう。

以下は日経平均と東証マザーズ指数の2022年8月19日までの月次推移です。

20220820NM.jpg

たしかに7月以降、マザーズ指数も上げに転じたようです。

以下は日経平均をマザーズ指数で割ったNM倍率の推移です。

20220820NM2.jpg

わずかにマザーズの割安感は後退したものの大勢に影響がないレベルのようです。

成長株にはまだまだ戻りの余力があると考えられます。

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一方で弱気派も多く・・・


株式市場は戻り基調にあるわけですが、戻り売りの圧力もまた強く、弱気派も多いのが今の相場です。

その根拠として、日経平均が下がると利益が出る上場投信(ETF)の人気が高くなっており、買われています。

最近の株価の戻りを一時的なものとして考えている投資家も多く、ここで売っておけば利益を出せるというわけです。

保有株式の下落に備えたヘッジ売りに使っている投資家も多いのではないでしょうか。

最後に


アメリカの利上げピッチのスピードが落ちるのではないかという見方に冷や水を浴びせる動きもあります。

来年の利下げなど眼中にないといった見方もあります。

金利動向、景気動向、株式市場の動向とあらゆる面で強弱感が入り乱れており、当面は個別株で慎重な勝負を挑むほかないといった感じなのです。

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