謙虚な会社は株価が高くなる。そして目ざとい投資家たち

何ごとも謙虚であることは美徳であると考えられます。傲慢な態度は人間の成長を阻みますし、他人にも不愉快な思いをさせます。謙虚=美徳とするならば、傲慢=悪徳という構図が成り立ちます。
ところでこの構図、なんと株式投資の世界にも応用できるというのですから普遍的なものであるように感じてしまうのです。
業績好調だが慎重な会社
業績が絶好調であり、通期の業績予想の達成率が高いにもかかわらず、業績予想を据え置いている会社の株価が高くなっています。
株式市場では今、今後の業績上振れ発表を行うと予想できる会社の株式が買われているわけです。
これら、業績予想の進捗率が高いにもかかわらず、業績の上方修正をしていない会社の株価は中長期的にも株価がしっかりしている傾向が高いというデータもあります。
なにしろ、実態が伴なっているし、長い目で見て好業績が期待できるために買いが継続して入りやすい。
そのため、深押しはなく、上昇基調を続ける可能性が高いというわけです。
謙虚であるにも限界がある
上記の傾向は景気後退局面でさらに顕著となります。
今後の世界経済の見通しは不透明。だからこそ、人気が高まっているものと想像がつくのであります。
しかし、いつまでも業績予想をそのままにしておくわけにもいかない。
期末に業績予想を変更すれば、業績管理が緻密に行われておらず、ずさんな経営管理であるというレッテルを貼られる恐れもあります。
そのため、中間決算の発表時に業績予想を上方修正する会社が多くなるはずです。
株価はそれを先取りすることから、業績達成の進捗率が高い会社の株価は9月から10月中旬にかけて上昇するというのが個人的予想です。
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参考銘柄群
参考に業績の進捗率が高く、配当利回りが4%以上の銘柄をピックアップしてみました。
なお、銀行株は面白みに欠けるため除外しています。

この中に有望銘柄が埋もれているのは間違いないと思います。それが何であるかはわかりかねるのですが・・・・。
疑似バフェット指標(2022年8月末)
さてと2022年の夏も終わってしまいました(まだまだ暑いですが)。日経平均の居所を確認しておきます。
(疑似バフェット指標についてはこちらをご覧ください。)

株価は過去約42年にわたる水準から見て、許容できる高値を上回っており、依然としてやや割高な水準が継続しているものと考えます。
コロナバブルが完全に剥げ落ちる2023年は株式市場にとっては試練の年になるのではないかというのが個人的な予想です。
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