Jリート、守りに入る。2023年はJリートの今後を占う分水嶺!

ビル

Jリートの価格は底堅い。一方で、新たに物件を取得するための公募増資が極端に減少しています。

2022年の公募増資は昨年の半分以下、2020年の3分の1以下にとどまりそうな見込みです。増資をして新たな物件を取得しなければ成長はできません。

しかし、現在はそれを許さない市場環境にあります。

いったいJリートの増資を取り巻く状況はどうなっているのでしょうか。






2022年、Jリートの公募増資激減


2022年、Jリートの増資は極端に少なくなっています。増資をすれば売られ、投資口価格が安くなる。

通常であれば収益が向上するので、分配金も多くなるだろうし、それを期待して投資口価格が高くなるのがこれまでのセオリーでした。

しかし、現状はそうなっていません。

これには2つの理由があると考えられます。

金利上昇に対する警戒感


まず1つには2023年以降の金利上昇懸念です。

2023年春には黒田日銀総裁の任期が切れます。2013年以降、円安へと誘導し、失業率を下げ、株価を上昇させたのはひとえに黒田日銀の力であったと考えます。

その黒田総裁がいなくなってしまうのです。

次期日銀総裁には、金融緩和に対して否定的な者が就任する可能性が十分にある。なにしろ、岸田政権は財務省の言いなり政権だと考えられるからです。

Jリートが物件を取得する際は自己資本とともに借入金を使うのが普通です。それによってレバレッジ投資をしているわけです。

Jリートの有利子負債比率(LTV)は銘柄によって違いはあるものの、概ね40%から45%程度が一般的です。

金利が上昇すれば借入金の金利負担が重くなり、収益力が落ちます。今増資をして、借入金を増やせば将来の金利負担が大きくなる。

それを見越して失望売りが出ているものと考えられます。

有利子負債の少ない銘柄


もし、本当に来年金融引締めに転じるのであればLTVが低い銘柄のほうが安全だといえます。

Jリートの中でLTVが40%以下の銘柄は以下のとおりです。

三菱地所物流リート投資法人(3481):32.4%
三井不動産ロジスティクスパーク投資法人(3471):33.1%
大江戸温泉リート投資法人(3472):34.2%
星野リゾート・リート投資法人(3287):35.5%
フロンティア不動産投資法人(8964):37.4%
日本プロロジスリート投資法人(3283):37.9%
ザイマックス・リート投資法人(3488):38.1%
SOSiLA物流リート投資法人(2979):39.0%

逆にLTVが50%以上の銘柄は以下のようになっています。

コンフォリア・レジデンシャル投資法人(3282):50.2%
スターツプロシード投資法人(8979):50.6%
大和証券リビング投資法人(8986):51.0%
日本アコモデーションファンド投資法人(3226):51.4%
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人(3278):51.5%


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物件価格上昇という逆風


もう1つの理由はさらに重要に感じます。そもそも不動産の物件価格が上昇しているのです。

国土交通省の不動産価格指数データによれば、2010年に比べて住宅は約3割、オフィスは約5割も値上がりしています。

この価格上昇も異次元金融緩和がもたらした要因が大きいと思われ、金融引締めに転じれば値が下がる可能性が高いといわざるを得ません。

ましてや、コロナ禍でオフィスの需要は減退しているし、2023年にはオフィスの大量供給問題も控えています。

その中で、あえて高い価格で物件を買えば、将来の不良債権になりかねない。Jリート側としても慎重にならざるを得ないでしょう。

最後に


2023年のJリート相場は日銀人事の影響を色濃く反映したものになるはずです。

2022年後半から動きは慌ただしくなるはず。岸田政権が掲げる金融資産所得倍増計画などというのは金融引締めに転じて、預金金利を多少上げさせて、資産所得倍増したなどと自画自賛する可能性が高い。

しかし、0.002%が0.004%になって何の意味があるというのか。

当初言っていた給与所得倍増計画に戻るべきだし、いったいどんだけ話が説明もなくコロコロと変わっていくんだという節操のなさにはあきれ返るばかりなのです。

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