景気に敏感、あるいは割高なJリートが売られている

予想以上のインフレとFRBによるインフレ退治圧力の大きさで、Jリートにも逆風が吹きまくっています。
この風はなかなか収まりそうもなく、2023年まで続きそうな気配です。
しかし、同じJリートでも明暗があります。今売られているのはどんなJリートなのでしょうか。
Jリートとインフレ
今年(2022年)6月の急落から持ち直してきたJリートが再び急落しています。

急落の原因は、世界的な金利上昇圧力の増加とそれにともなう景気悪化懸念です。
以下からもコロナ禍以降の金融緩和とウクライナ戦争により世界的にインフレが進んでいることがわかります。

(出所:社会実情データ図録)
日本はデフレ圧力が今だ大きくインフレ圧力は欧米諸国に比べて小さいことがわかります。
中国経済に危うさ
意外なのは中国。
中国の統計はあてにならないため、中国経済の実態を知ることは難しいですが、一時期に比べて失速しているのは間違いありません。
国民の不満も高まっていると考えられ、政権への不満の目をそらせるために台湾侵攻を早めるのではないかという見方も出てきています。
日中国交正常化50周年を折り返しに日本は中国との関係をなるべく少なくする方向で動くべきでしょう。
日本に向けたミサイルを1000発以上配置しているような仮想敵国とは友好的に付き合えるわけがありませんから。
余談ですが、岸田政権はアメリカの奴隷であるとともに中国の奴隷でもあるらしい。
それを高市早苗氏がテレビで暴露したというのですからこの国そして自民党っていったいどうなってんの?と首を傾げざるをえません。
金利、Jリートを締め上げる
アメリカのFRBはインフレ抑制を最優先課題としているようであり、金融引締を一気に進めています。
以下はここ3年の日米の長期金利の推移です。

アメリカは2022年に入り金利が急騰しているのに、日本はほぼゼロ金利が続いています。これが昨今の円安をもたらしていることは周知のとおりです。
米国金利の上昇はJリートにも影響を与えています。当然、Jリートにとっては悪影響だといえます。
海外の投資家は金利が高いアメリカに資金を戻しており、その影響でJリートも売られています。
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売られているJリート
とりわけ売られているのはオフィス系と物流系です。
それぞれに原因が違うので一つずつ見ていきましょう。
まずはオフィス系です。
オフィス系は景気の影響を受けやすい。ましてやコロナ禍におけるオフィスの見直しが進んだのですから弱り目に祟り目といえます。
また物流系も売られています。
こちらは買われ過ぎの反動です。コロナ禍の巣ごもり需要を背景としたネット通販の伸びが物流系リートの投資口価格を押し上げていました。
その値上がりはバブルともいえ、今そのバブルが少しずつ崩壊しているといえるでしょう。
買われているJリート
一方で比較的堅調なのはホテル系と商業施設系です。
ホテル系は物流系と真逆の状態にあるといえます。コロナ禍で大逆風が吹き荒れ、分配金は極度に減少。投資口価格も暴落しましたが、ようやく回復の兆しが見えてきました。
これからは回復あるのみというわけで買いが入っています。
商業施設系も似たような感じであり、一時期は人出が激減したものの、最近はコロナ騒動にもすっかり飽きが出ており、人出が回復してきているというわけです。
今後有望なJリートはホテル系、商業施設系、そして景気後退に強い住居系の3つに絞られるというのが個人的見解です。
疑似バフェット指標(2022年9月末)
アメリカ株が下落を続けています。これはある程度予想されたことであり、驚くことでもない。
コロナ前に行って来いと考えれば下落はもう一段覚悟しておかねばならないというのが個人的予想です。
日本株も同じような動きをすると考えればさらなる下落が待ち構えていると考えておくべきでしょう。
2022年9月も終わりました。株価の居所を確認しておきます。
(疑似バフェット指標についてはこちらをご覧ください。)

日経平均は許容されるとおぼしき高値の範囲内に収まってきました。
割高感は薄れつつあります。コロナ前に水準を意識すれば25000円割れが一つのターゲットになるでしょう。
そこからは買いに入ってよいのではないかというのが個人的見解です。
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