意外にも若者は賢明ではなかった。中国への好感度から考える

チェス

現代社会においては、多様な情報源に触れる機会の多い若年層の方が、画一的な情報を鵜呑みにしがちな中高齢者よりも賢明であると考えていましたがそうでもないらしい。

むしろ中高齢者の方がより賢明で現実的な判断力を持っていると感じさせるのが中国に対する態度です。






中国への印象、悪化する一方


内閣府が2021年に行った世論調査の結果が興味深い。

対象は18歳以上の3000人。調査の内容は外交に関するものです。

その中でも中国に対する印象は近年の中国の横暴と理不尽さにより悪化の一途をたどっています。

中国に親しみを感じると答えたのは20%(それでも多いが)にまで減少し、親しみを感じないと答えた人は79%に上りました。

ほとんどの日本人は中国を嫌っており、近年、日本と中国との関係は冷え切っているといってよいでしょう。

これは極めて健全かつ適切な反応であると思います。

なにしろ尖閣諸島沖の日本の領海に海警と呼ばれる中国船が居座ったり、日本のEEZ(排他的経済水域)にミサイルを5発も打ち込んだり、ロシアとグルになって日本の回りを軍艦で周回するなど蛮行ばかりしています。

驚きを極めたのは青森県と北海道の隔てる津軽海峡を中国とロシアの軍艦が10隻で通過したことでした。バカにするにもほどがあるというものです。

極悪国家と言われても仕方がないでしょう。

嫌中は世界的傾向


嫌中の傾向は日本に限ったものではありません。

世界的にその傾向は高まっています。

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(出所:社会実情データ図録)

日本以外ではオーストラリア、スウェーデンなどでその傾向が強く表れています。

オーストラリアに中国が何をしたかを考えればその反応は当然といえます。

若年層の意外な感覚


日本では約8割の人が中国に吐き気ともいえる嫌悪感を抱いているわけですが、意外なのは若年層に限るとそうでもないことです。

18歳から29歳に限定すると、中国に親しみを感じるという人が41%にもなるのです(驚)。

いったいどんな背景があるのかははっきりしません。

しかし、いくつか仮説は立てられます。

まず、若年層はデフレしか知らず、豊かな生活をしている人が少ない。とにかく安さが正義であり、それをかなえてくれるのは中国の製造業です。

もはや若者の暮らしは中国製品なしでは成り立たない。そして、中国への親近感は深まるというわけです。

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刹那的かつ打算的な態度


上記と幾分関連しますが、今の若者は刹那的だともいえます。

今が楽しければそれでよい。自分さえ良ければいい。金だけが正義だといった自己中心性と幼児性が高まっていると見ることができます。

そのため、本を読んだり他人の言に耳を傾けたりすることが少ないと考えられます。情報源は多くても自分の興味や趣味にあったものしか接しない。当然、知識レベルは低くなりますから、現実を知ることもできません。

今世界で何が起きているのかさっぱりわからない若者が的外れな回答をするのはごく自然なことです。

見るも無残なデータがあります。自国のために戦うかという調査で日本は世界ダントツのトップで戦わないという人が多いという結果が出ています。

20221012kokubou.jpg
(出所:社会実情データ図録)

これは戦後の歴史教育(日本=悪)による洗脳の結果であろうと考えられます。

最後に


現代の若者は賢明であるという印象を持っていたのですが、そうでもないと考えが変わりました。そして将来の日本を考えると心配と失望が入り交じりもどかしく感じてしまうのでした。

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