ミセスワタナベ、ついに銀行と肩を並べる。FX取引急増中で大丈夫?

個人投資家による外国為替証拠金取引(FX取引)が急増しています。
2022年9月には月間の円ドル取引が1000兆円を超えて過去最高に達しました。前年同期比で3.6倍にも増えています。
これは銀行間取引に匹敵する金額であり、外為市場における個人投資家の存在が急激に増しています。
最近の円安ドル高の流れに乗った売買急増ですが果たして大丈夫なのでしょうか。吉と出るのか凶とでるのか。
個人投資家、豹変す
FRBによる連続利上げにより、日米の金利差は拡大。それにともなって円安ドル高が加速しているのはご存じのとおり。ついに150円の壁を突破したのであります。
個人投資家は通常逆張りを好むことが多く、円安になれば円買いドル売りに走る傾向が高いというのがこれまでの常識でした。
しかし、今回の円安局面では個人投資家も順張りの投資家が多くなっているのです。要はさらに円安になると賭けているわけです。
なぜ今回はそのような構図となっているのか。それには大きな理由があります。
小銭狙いの円売りドル買い
日米金利差が拡大したことで、円売りドル買いによって得られるスワップポイントの額が大きくなっているのです。
スワップポイントについては以下をご覧ください。
(関連記事:FX、スワップポイント支払いの源泉は何か)
1万ドル(約150万円)、ドルを買えば1日あたりで100円前後のスワップポイントが入ってくるのです。
逆にいえば、円買いドル売りをすれば同程度のスワップポイントが毎日引かれていくことになる。そのため、ドル売りが控えられているという図式が成り立っています。
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短期、中期、そして長期的視点
さまざまな見方があろうかと思いますが、外国為替相場は短期的には各種イベントで動き、中期的には金利差で動き、長期的には購買力平価に収束して動くというのが個人的な見解です。
2022年8月までの購買力平価にもとづくドル円相場は以下のとおりです。

過去の傾向から、以下のような結論が導かれます。
・消費者物価指数まで円安となることはまずない。
・輸出物価指数まで円高となることはまずない。
・企業物価指数を仲値と考えることができそう。
しかし、最近の動きはこの結論を覆しつつあるようです。
過去の円高局面では輸出物価指数をベースラインと見ることができましたが、経済環境が変わった現状では消費者物価指数をベースラインと考えたほうが良さそうです。
だとしても今の円安は行き過ぎている感が強いと見ます。
最後に
来年のどこかで為替相場の転換点が来ると予想します。
スワップポイント狙いの取引は値動きで積み上げた利益を一気に失うケースが多いというのが、小生のFX取引から得た教訓です。(単に下手だという説もある)
そして来年、ミセスワタナベの顔が青ざめるように思えてならないのであります。
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