役職定年からの復活。役職定年者の悲哀と今後

夕日

近い将来、役職定年を迎える我が身にとって、とても興味深かったのはNECが役職定年を廃止したという話です。

廃止したってことはそれなりのメリットがあるからでしょう。どんなメリットがあるのか?また弊害はないのでしょうか?

気になるところなのです。






定年という人生の崖


役職定年っていうのは日本独特のものなのだとか。

欧米ではそもそも定年制がある国が少ないのですから、当たり前っていえば当たり前です。自己主張が激しく、プライドが高い欧米人にとっては受け入れがたいと思います。

一方で、日本や韓国、中国には定年制があるのが普通です。しかし、それでも役職定年は日本特有のものなのです。

以下は各国の年齢別平均勤続年数です。

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(出所:社会実情データ図録)

日本は50歳代までは勤続年数が長く、転職が少ないことがわかりますが、60歳前後で一気に短くなっています。これはひとえに定年制度によるものです。

日本だけが年功序列は嘘


なぜ定年制度が設けられたかといえば年功序列型の賃金制度ではどこかで打ち止めを作らないと人件費がひたすら上がってしまうからだと考えられます。

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(出所:社会実情データ図録)

日本は国際的に見て年功序列型の賃金制度であることがわかります。

韓国はもっとすごい。そのため、韓国では定年前に退職を迫られることが多いといいます。まるで姥捨て山のようで悲しいもんです。

しかし、意外なのはドイツやアメリカ、イギリスなども年功序列の傾向が見てとれることです。

年功序列型の賃金が日本特有であるという見方は誤りであり、日本人の人件費を抑えようという目的を持った誰かがフェイクニュースを流した結果であろうと推測します。

なぜ役職定年制度が?


ところで日本に役職定年の制度が導入されたのはどんな経緯からでしょうか。

1980年代頃まで、企業の定年は55歳が当たり前でした。しかし、法律により60歳まで雇用することが努力義務とされたのです。

55歳からさらに年功序列で賃金が上昇していけば人件費は膨らむばかり。ポストも空かないため、若い世代の不満が高まり、世代交代が進まない。

こういった弊害をなくすために、一定年齢になったら役職から外すことで賃金を抑えるとともにポストを確保する目的で役職定年が導入されました。

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役職定年の実態


実際のところ、役職定年の年齢は何歳くらいなのでしょうか?また、役職定年になるとどの程度、年収ダウンとなるのでしょうか?

会社により多少違いますが、課長クラスですと55歳、部長クラスだと58歳がもっとも多くなっています。

気になる年収は?

なんと、平均で23.4%のダウン・・・。これを多いと見るか、少ないと見るか・・・。置かれた立場や考え方で人それぞれだと思いますが、かなりシビアであることは間違いありません。トホホ・・・

おっと、大事なことを忘れていました。

役職定年制度を導入している企業はむしろ少ないということを。

以下の表を見てもらえばわかるとおり、半数以下の企業でしか役職定年制度は導入されていません。

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(出所:人事院)

しかし、大企業になればなるほど導入比率が高いことから対象者はかなりの人数になると思われます。

役職定年者の悲哀


実際問題、役職定年になるとどうなるのか。端的にいえば肩身が狭くなり、モチベーションが下がることに尽きると思います。

詳しくは以下をご覧ください。

(関連記事:役職定年者という粗大ゴミとなるココロの準備

NECで役職定年になった方は、当然部下が一人もいなくなり、元部下に仕事を頼むにも直接依頼することはできず、元部下の上司を通さねばならないという悲哀を味わったということです。

やる気も下がり、残業をする気にもならない。会社への忠誠心は地に落ちるといったところでしょう。

実力のある人ほど、役職定年後に転職するという問題も発生していたということです。

ところがどっこい、役職定年制が廃止されるとその方は管理職に復帰。

給与は再び上がり、モチベーションはアップ。水を得た魚のように働いているというのですから、人間置かれた立場でずいぶん変わるものです。

まさに復活の日といったところでしょうか。

メリットばかりではない


しかしながら、役職定年制度の廃止は良いことばかりではありません。

単に年齢という記号で人間を区別することを止めただけであり、年齢を問わない実力主義社会に拍車がかかるということです。

また、全体の給与水準が上がりますから人件費が増えます。増えた人件費を賄うだけの売上アップを目指さなければなりません。

より厳しい目標が与えられることは目に見えています。

今後の予想


少子高齢化でシニアにも活躍の場が広がっているといえます。

まだまだバリバリ働ける人を姥捨て山に捨てたらもったいない。そう考えると今後、役職定年制度を廃止する企業が増えていくものと予想します。

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