金の切れ目が縁の切れ目は本当だった。貸金業に見える人間模様

札束

消費者金融(いわゆるサラ金)は一昔前、社会問題となったように、あまりイメージのよい業種とはいえないのが実際のところではないでしょうか。

サラ金の店舗に入っていくところなど、人に見られたくないものです。ましてや知人になど・・・。

金に困っていることがばれてしまうのはなんだか恥ずかしいという気持ちになるものでしょう。

小生もサラ金のお世話になったことがありますが、店舗に入る前には周りをキョロキョロして、いそいそと入店したものです。まるで風俗店に入るがごとしです。

しかし、ITの進化はサラ金業界にも確実に進んでいたのでした。






サラ金業者の激減


貸金業登録をしている業者の減少には驚くばかりです。

その数は1980年代のピーク時に比べて、30分の1以下にまで減少しています。

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(出所:金融庁)

貸金の規模は業者の数ほど減ってはおらず、大手の寡占が進んでいることがわかります。

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(出所:金融庁)

貸金業者激減の理由


それにしてもなぜこんなに減ってしまったのでしょうか。

まずは多重債務者問題などから法律の規制が厳しくなったことが上げられます。

規制が厳しくなることで参入障壁が上がる一方、過払利息返還請求の激増により倒産が相次ぎました。

また零細企業の自主廃業も相次ぎ今日に至っているというわけです。

今や9割がネット経由


ところで、サラ金の世界にもITによる業態変化が起きています。

とにかく、デジタルデータであるお金はインターネット社会に馴染みやすい。サラ金とてその例外にあらずなのです。

いまや貸金の申込の9割がスマホを中心としたインターネットによる申込になっています。スマホで申し込めば、指定の口座に振り込んでくれたり、コンビニATMで現金を引き出せたりするのです。

これなら風俗店やサラ金の店舗に入るときの恥ずかしさがない。敷居は格段に下がったといえるでしょう。

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友達が減ると金を返さなくなる!?


新たに貸金業に参入するIT会社もあります。

LINEもその一つ。LINEクレジットがLINEポケットマネーなる愛称で貸金業に参入しており、貸金の額を着実に増やしています。

特徴的なのが与信審査のあり方が従来の業者とはまるで違うことです。LINEによるメッセージの頻度や友達登録者の増減などをもとに、貸倒や延滞リスクをはじき出しているというのです。

例えば、直近1か月で友達の数が一定割合減少した人は、横ばいの人に比べて貸倒や延滞のリスクが2倍以上高いといいます。

一見関係なさそうなデータが、テクノロジーの発達で分析できるようになっています。

最後に


それにしても友達が減ると金を返さなく(返せない)なってしまう人が多くなるとは・・・。

「金の切れ目が縁の切れ目」とはよく言ったものだということです。先人の知恵は素晴らしい。

そしてまた、悲しい現実が浮かび上がってくるのでした。

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