消去法で高配当株狙い。2023年もこの流れは続きそうな気配

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現在(2022年12月)の株価水準を疑心暗鬼に眺めている人が多いと思われるのが、高配当株への資金流入です。

今年、日経平均は25000円から29000円あたりを行ったり来たりのボックス相場が続き、面白くもなんともない。

その中で買われているのは消去法式で高配当株という構図なのです。






高配当株好調が示唆するもの


日経平均は年初の水準を下回るわけですが、日経平均採用銘柄のうち、高配当株50銘柄で構成される指数は年初の水準を10%以上上回っています。

なにしろ高配当株なら、株式市場が暴落しても被害は相対的に小さくて済むのが一般的な傾向です。

さらに低PERならなお良し。ただし、極端に低いPERは単に将来の業績悪化を先どっているだけという場合が多く、その見極めはかなり難しいといわざるを得ません。

また、高配当株が買われているということは日本の金利はまだまだ上昇しないと考えている投資家が多いということでしょう。

日本経済はこの30年間で叩きのめされ、庶民の生活は苦しくなる一方です。そのA級戦犯は、財務省、日本銀行(黒田日銀は除く)、政治家、御用学者そしてマスコミです。

こんな環境下で金利を上げたら、再び日本経済は沈没することになるのですから金利が大きく上がるはずもありません。

高配当、低PER、業績好調銘柄


試しに予想配当利回り5%以上、予想PER10倍以下、予想売上10%以上増、予想純利益20%以上増という強欲な条件でスクリーニングしたら以下のような銘柄が出てきました。

いまいちネームバリューが欠けるわりに東証プライム上場銘柄が多いことを考慮すると、移行措置でプライムに残留している会社が多いのではないか、そして割安なのは将来のスタンダードへの格下げを予想しているのではないか、というのが個人的な推測です。

三井松島HD(1518) 8.44%
石油資源(1662)6.94%
日食化(2892)7.06%
片倉コープアグリ(4031)5.60%
ミズホメディー(4595)5.57%
TOYO TIRE(5105)5.09%
日特殊陶(5334)6.24%
品川リフラ(5351)5.02%
中山鋼(5408)6.21%
合同鉄(5410)6.26%
大和工(5444)6.42%
アバール(6918)6.03%
タチエス(7239)6.75%
伯東(7433)6.69%
蝶理(8014)5.02%
佐藤商(8065)5.24%
神鋼商(8075)6.66%
リョーサン(8140)5.40%
三信電気(8150)5.94%
太平洋発(8835)5.75%
飯野海(9119)5.84%


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日本沈没の立役者たち


さて日本経済低迷の元凶である前述のA級戦犯の思考回路を想像してみました。

財務省:
「とにかく国債の残高が増え続けるのは問題だ。これを解決するにはプライマリーバランスを黒字化させるしかない。手っ取り早いのは消費増税だ。なにしろ消費は不況でも落ち込みが小さいから安定的に税金をむさぼり取れる。庶民の生活?そんなもん知るか。こちとら失業の心配もないし、庶民(愚民)が苦しもうが俺たちには関係ない。」


日銀:
「日銀にできることは金融政策しかないし、その効果はたかが知れている。財務省の意向に沿ってやったふり程度に金融緩和しとけば文句も出ないだろう。所詮、サラリーマンなんだから、前例踏襲でいけば大丈夫。後は野となれ山となれさ。自分たちに責任がなすりつけられなければそれでいい。」


政治家:
「財務省の言うことに逆らったら、恨みを買って予算を取れなくなってしまう。財務省のやることには文句を言わないようにしておこう。予算がとれなきゃ選挙民にも見捨てられてしまうし、それしかない。庶民の暮らしが苦しくなろうが、選挙に落ちたらタダの人になってしまうじゃないか。とにかくあまり目立たないようにしておくことさ。きれいごとだけ言っていれば大丈夫だ。とにかく失言とスキャンダルには注意しないと。」


御用学者:
「財務省の意向に沿った論評をしとけば研究費は回ってくるだろう。マスコミにも出ることができるから顔も売れる。そうすれば本も売りやすいし、大学での立場も安泰だろう。庶民の生活?そんなことより自分の生活でしょ。」


マスコミ:
「新聞に軽減税率を適用してもらったんだから財務省さんには頭が上がらないな。財務省の意向に沿った記事を書いておけば今後も配慮してくれるだろう。裏切ったら意趣返しされるに違いない。御用学者に取材して記事を買けばまず大丈夫だ。庶民の生活?こっちは会社の命運がかかってるんだから人のことまで構ってらんねえ。スポンサーのご機嫌だって取らなきゃなんないし、大変なんだよ。」

まあ、こんな調子ではないかと勝手に想像するのです。

疑似バフェット指標(2022年11月末)


さて、2022年もあと1か月を切りました。ウクライナ戦争が始まるなど、今後の世界情勢が大きく動くきっかけとなった年だといえるでしょう。

株価の居所を確認しておきたいと思います。(疑似バフェット指標についてはこちらをご覧ください。)

20221201gijibafe.jpg

現状の水準は依然として、やや割高と見ます。

何かにきっかけで株価が急落するリスクがありそうです。例えばそれは台湾有事ということになるのでしょう。

ホテルV字回復へ


Jリート投資家にとって、うれしいニュースもあります。

コロナ禍でさんざんな目にあったホテル業界ではありましたが、いよいよ復活といったところなのです。

2022年10月のホテル稼働率は7割にまで回復してきました。コロナ禍に突入してからの最高水準です。稼働率の上昇とともに平均客室単価も上昇しており、好循環が回り始めました。

ちなみにコロナ前の稼働率は80%以上だったので、もう一息といったところまで来ました。

観光のみならず、ビジネス出張需要も回復途上であり、アフターコロナはあと一息です。

海外からの入国制限も撤廃され、インバウンドも回復基調となっています。

第二の天安門事件の可能性


ただし、インバウンドの主役であった中国人観光客は冷え込んだままです。なにしろ中国共産党政府はゼロコロナなどという妄想狂ともいえる政策を取っており、中国から観光に来ることができません。

中国人の堪忍袋も緒が切れつつあり、習近平政権をあからさまに批判する人も出てきました。この動きに拍車がかかれば第二の天安門事件になりかねません。

現在の中国はまさにカオスだといえるのではないでしょうか。一寸先は闇です。

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