とある地方銀行ヤケクソになる。周りはいい迷惑だが追随せざるを得ず

砂漠

ネットで投資信託を買う際の手数料が無料なのが当たり前なのはわかります。

ITが人手を介さず処理するのでしょうから、無料でOKだろうし、口座数を増やして残高を増加させ、信託報酬で安定的な収益を確保しようというもくろみでしょう。

顧客と金融機関はWin-Winの関係であり、両者の利害は一致します。

しかし、対面営業となるとそうはいかない。元本割れをする複雑な金融商品である以上、説明をおざなりにすることはできませんから、販売にはそれなりの時間がかかります。

それでもって販売手数料を無料にしたら、慈善事業と化してしまい採算は取れません。少なくとも近視眼的な視野に立てばそうなります。

ところがとある地方銀行がやらかしてくれました。大胆にも対面営業においても販売手数料が無料だというのです。

いったいどんな戦略なのでしょうか?そして勝算はあるのでしょうか?







まじめなのか?アホなのか?


いっくら政府が「貯蓄から投資へ」「顧客本位の業務運営」などと綺麗ごとを叫んでも、大方の金融機関は面従腹背であり、やったふりを決め込んで、骨抜きにして実質無視するというのが今までの相場でございました。

今でも本質的にそれは変わりないと思われます。所詮、金融機関は金融庁の犬のように見えますが、忠犬ではない。隙あらば裏切る気満々といったところです。

ところがどういう了見か、対面での投資信託販売をノーロードで行うという地方銀行があるというのですから驚きました。

どこかといえば北國銀行です。

北國銀行は石川県金沢市に本店を置く地方銀行で、持株会社である北國フィナンシャルホールディングスの傘下にあります。

無謀なノーロード化の狙い


それにしても本当なのか?

ホームページを見ますと確かにすべて販売手数料は「なし」となっていました。

信託報酬がバカ高いボッタくりファンドばかり扱っているのではないかとも思いましたが、特段そのようなことでもなさそうです。

ネット証券同様のビジネスモデルを対面営業で目指そうというわけで、いささか無謀だと思えます。

その狙いはなんなのか?

インパクトのある戦略ですから、プレスリリースでも出ているのではないかと調べてみました。

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予告どおりのノーロード化


2022年10月27日にニュースリリースが出ておりました。

2022年6月にお知らせした、全投資信託のノーロード化を2022年11月から開始するという内容でございました。

扱っている商品は47商品。決して多いとはいえませんが、対面営業であれば必要十分といったところ。

2022年6月には10商品であったノーロード商品を11月から全商品に拡大したというわけです。

その目的はやはり顧客本位。

まじめなのか、ほかで稼げるので他の金融機関を弱体化させようとしているのか、真の目的は不明です。

チキンレースは続くよ、いつまでも


この流れ、他の金融機関にとっては目の上のたん瘤のはず。

手数料無料で対面販売をすれば採算割れは間違いない。でも他社がやり出せば、自分たちもやるほかない。

そうしなければ売れるものの売れなくなってしまうからです。

それにしてもここまでやるか・・・。金融機関のチキンレースは行き着くところを知らないのであります。

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