コロナで寂しさ倍増。そしてロマンス詐欺が大繁盛という悲喜劇

SNSやマッチングアプリで異性を騙し、お金を騙し取る詐欺を「ロマンス詐欺」と呼ぶのだそうな。
驚くことにこのロマンス詐欺、コロナ禍以降に40倍にも増えているというのですから驚きです。
40倍ですよ、40倍!これは社会が強烈に変化しているとしか思えません。
コロナ禍とロマンス詐欺の間にどんな人間の欲望や心理が隠されているのでしょうか?
興味は尽きないのであります。
コロナで詐欺の手法までが変化
コロナ禍前とはロマンス詐欺の手法すら変わっています。
以前は時間をかけてじっくりと相手を信頼させ、思いを募らせてから時間をかけてお金をふんだくるのが常套手段でございました。
ところが今はそんな時間をかけないのです。
マッチングアプリでうまくマッチすると、コミュニケーション手段がSNSに変わります。
短期間に甘いささやきで相手に恋愛感情を抱かせ、突然、うまい投資話が持ち出されるのです。
まともな心理状態であれば、不自然さに気が付くはずですが、なにしろ熱病に浮かれている状態ですから、冷静な判断ができなくなっているのでしょう。
お決まりの騙しパターン
最初は少額の投資を誘いハードルを下げるとともに警戒感をやわらげます。その後、あたかも儲かったかのような画面を見せて喜ばせるのです。
そして、実際に現金を出金させて儲かったという実感を与えたりするのです。
すると本人はすっかりその気になって、大金を投入してくるという仕掛けなのです。
最後はお金は消え、相手とは連絡が取れなくなってしまうというお決まりのパターンです。
悲しき被害者像
被害に遭うターゲットは大方決まっていて、これがまた人生の悲哀を感じさせます。
被害に遭うのはだいたい50歳代の女性未婚者と相場が決まっているのです。
これには要因が2つあると考えられます。
まず一つは、お金をたくさん持っていることです。一人暮らしで働いていれば、お金は貯まる一方でしょう。
50歳代独身女性の平均貯蓄は約1300万円ほどであり、男性の独身の平均を10%程度上回っています。
しかし、お金では心は満たされません。
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最後のチャンスにつけこむ詐欺師たち
二つめの要因として、50歳代は結婚する年代としては最後のチャンスであることです。子どもはもう持てないとしても、老後を誰かと一緒に楽しみたいと考える人は多いでしょう。
実際問題、50歳以上の未婚者の約3割が孤独を感じており、出会いを求めてマッチングアプリなどを使用している人は実に6割にも達します。
その焦りにつけこむのが詐欺師の狙いだといえます。
1980年以降、男女ともに一貫して未婚率は上昇傾向にあります。

(出所:厚生労働省)
好きで独身でいるならばともかく、結婚したくてもできない人も多いであろうことは容易に推測できるのでありんす(悲)。
人間、孤独には耐えられず
コロナ禍で詐欺が増えているのは、ロマンス詐欺ばかりではないだろうと思い、調べてみると詐欺自体はむしろ減っている・・・。

(出所:警察庁)
ということはやはりコロナ禍で、飲み会やらのリアルな人間関係が激減し、人恋しい人が増えているに違いないと思うのです。
そこを逆手にとって、ロマンス詐欺師が跋扈しているという図式・・・。
そして、人間は結局のところ、孤独に耐えられない生き物であると再認識させられるのです。
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