マネックス証券、イオン銀行の顧客を取り込み。思えば雪だるまの歴史

握手

ネット証券大手のマネックス証券と流通系銀行のイオン銀行が証券分野で業務提携をするといいます。

しかし、中身をよく見れば業務提携とはほど遠い感がある。

イオン銀行は自行の投信顧客、約30万人程度をマネックス証券へ移管するだけといった感じです。

30万口座といえば大したものだともいえますが、その預かり資産は約1800億円程度であり、規模的には物足りない。

販売手数料や信託報酬がひたすら右肩下がりを続ける中では、規模の論理が働かないと勝ち残っていくことは難しいという判断であろうと推測します。






提携という名の顧客売却


マネックス証券とイオン銀行が証券分野で包括的に提携をするといいます。

イオン銀行で投資信託口座を開設している顧客は2024年1月以降、マネックス証券へと移管されます。

イオン銀行の口座数は約800万口座、イオンカードの会員数は3000万人を超える規模です。その中にあって、投資信託口座(30万口座)の存在感は小さかったといえます。

イオン銀行が扱っている投資信託の本数は約300本。一方でマネックス証券は約1200本と4倍もの差があります。

しかし、規模が小さくてもシステム投資は欠かせません。他社に遅れを取れば新規顧客は呼び込めないし、既存顧客は逃げてしまいます。

要は不採算事業だということなのでしょう。

現実離れしたビジネスモデル


イオン銀行は投資信託の業務に関するシステム管理や投資をやめ、店舗でのコンサルティング業務に集中していく模様です。

証券運用のニーズがある顧客にはマネックス証券の口座開設を勧めるといった具合です。

しかし、このビジネスモデル、過去にも他のネット証券が行いましたが鳴かず飛ばずだったと記憶しています。

ネットで完結する世の中でわざわざ店頭に行ってネット証券の口座を開設するわけがありません。早々にサービスは終了するものと予測します。

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まるでブラックホール


ネット証券は誕生以来、合従連衡を繰り返してきました。

中でもマネックス証券は他社を飲み込みつつ成長してきたといえます。

簡単に歴史を振り返ってみましょう。

1999年:会社設立

2001年:セゾン証券を吸収合併

2005年:日興ビーンズ証券と合併

2010年:オリックス証券を吸収合併

2013年:ソニーバンク証券を吸収合併

そして、今回のイオン銀行との提携へとつながるわけです。

最後に


インターネットが高度に発達した現代では、証券業は超ローコスト経営を求められています。

そのためには規模の論理を働かさないと生き残ることすら難しい世の中になってきました。

今後も他の金融機関のネット部門を飲み込んで、ひたすら大手の寡占化が進むであろうと考えられます。

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