インボイス対応で中小零細業者はますます窮地に。実質的消費増税・・・

2023年10月から消費税のステルス増税が始まります。インボイス制度の開始です。
大きな影響が出るのは零細中小企業や個人事業主となります。
インボイス制度は、税の回収という観点から税務当局や財務省にとっては正義かもしれませんが、こんな時期にやるべきではありません。
現状の経済状況は明らかに悪化しており、しばらく好転しそうもない。こんな時期に消費税の実質増税ともいえるステルス増税をやるべきではないことは明らかでしょう。
増税は日本経済が本格的に回復してからやればよいのに、財務省の言いなりである岸田首相は、聞く耳を持ちません。
本人は聞く力があると思っているようですが、聞くだけなら誰でもできます。問題は聞いてどうするか?、ではないでしょうか。
インボイス制度という脅迫
年間の売上高が1000万円以下の中小零細事業者は、消費税の納税が免除されています(免税事業者という)。
インボイス制度の導入後もこれらの業者は免罪事業者であり続けることは可能ではあります。しかし、課税事業者とならず、インボイスと呼ばれる適格請求書の発行をしないと、その取引先に不都合が生じます。
取引先が納めなければならない消費税の額が増えてしまうからです。
そうならないためには免税事業者から課税事業者にならざるを得ません。そうしないと取引先から取引を打ち切られる可能性が高いからです。
この辺りのことは以下をご覧ください。
(関連記事)消費税のインボイス制度で零細事業者がさらに窮地に。財務省の弱い者いじめ
インボイス対応で業務負担アップ
免税事業者から課税事業者になれば、インボイス制度に対応するための業務負担が増します。
インボイスを発行しなければならないし、取引ごとにそのインボイスを7年間保存しなければなりません。紙で対応すれば膨大な量の書類が発生するため、保管場所も確保しなければなりません。
実質的には、電子化していくほかないと思いますが、2024年1月には改正電子帳簿保存法への対応もしなければならなくなります。
(関連記事)2024年1月から改正電子帳簿保存法が施行。そもそも電子帳簿保存法って何?
具体的には、電子的な書類について、取引の日付や金額、取引先を検索できるようにしておかなれけばなりません。
事業者も高齢化進む
ただでさえ、中小事業者には高齢者が多く、一人何役もこなしている中で、ITスキルを磨くのは年齢的には時間的にも苦しい。
かといって、消費税の課税事業者にならなければ、顧客に逃げられる。これはほとんどイジメだといってよいのではないでしょうか。
自営業者にも高齢化の波が押し寄せており、今や70歳以上の事業者が圧倒的に多くなっています。

(出所:中小企業庁)
70歳を超えると新しいことに対応していくことは難しい。これは程度の差こそあれ、誰でもあてはまるといってよいでしょう。
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値上げするか、利益を減らすかのどちらか
免税事業者が課税業者になれば消費税を計算して納めなければなりません。
これはお役所的にいえば正しいのかもしれません。誰もが税を公平に負担するという意味においては・・・。しかし、日本には日本的な寛容さがあっていいはず。
杓子定規に弱い者にも強い者のルールを押し付けたら、押しつぶされてしまうのは目に見えています。景気が拡大しているときならまだしもです。
そして、税を納める以上、今までの利益を確保しようとしたら、価格にそれを転嫁しなければなりませんし、値上げしたら売れないとなれば、利益を減らすしかありません。
どっちにせよ、景気の悪化要因となり、経済状況が悪いときに行う政策ではないことは明かです。
最後に
インボイス制度の対象となる事業者は500万にも上るといいます。
当然、立場の弱い中小企業や個人事業主が対象となります。財務省の弱い者イジメはとどまるところを知りません。
そして、岸田政権は財務省の傀儡政権なのですから、目も当てられないような政策が今後も進められると思われます。
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