日本、新車販売台数が着実に減少。インドに抜かれ世界4位に転落

少子化、国民の貧困化(とりわけ若年層)により、日本では自動車が売れなくなっています。
2022年、世界の新車販売で日本はインドに抜かれて世界4位に転落しました。ドイツにも肉薄されており、5位に落ちる可能性も十分です。
世界のみならず、アジアの中にあっても日本の存在感は急速に無くなりつつあり、このままですとかつて栄えた落ちぶれた国という内容で歴史の教科書に出てきそうな雰囲気です。
それにしてもインドの成長は目覚ましい。中国にとって代わることのできるのはインドをおいてほかにないでしょう。
中国の高齢化が世界を変える
2023年中にもインドが中国の人口を追い抜く見通しです。
中国は急速に高齢化が進み、労働人口は徐々に減っていきます。なにしろ、国民の平均年齢がそれを如実に物語ります。
・中国 38.4歳
・インド 28.4歳
なんと平均年齢が10歳も違います。ちなみに日本は何歳だと思いますか?
答えは48.3歳で、世界1位の高齢社会です・・・。
中国の次はインド
以下は2000年以降の日本、中国、インドの経済成長率の推移です。

(出所:世界経済のネタ帳)
2010年代半ば以降、中国の経済成長に陰りが出てきました。中国の経済統計は当てにならず、これも偽りの成長率である可能性が高い。実際にはもっと低い可能性が大です。
今後、インドの伸びが中国を大きく上回ることになるはずです。
インド自動車市場はブルーオーシャン
2022年、インドは新車販売台数で世界3位に躍り出ました。
その台数は約472万台です。日本は約420万台ですが、人口の数、普及率から見てその差はますます開いていくことは間違いありません。
日本では人口千人あたり600台ほどの自動車を保有しているわけですが、インドではまだ20台強にすぎません。今後有望な市場であり、巨大市場に成長するかがわかろうというものです。
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スズキ、インド市場で綻びが・・・
インドで一番自動車のシェアが高いのは日本のスズキです。
なんとインド市場の4割を押さえるという強さです。一時期は5割以上を占めましたが、インドの成長を見越して、多くの自動車メーカーが参入してきました。またインド国内の自動車メーカーもあります。
そのため、今後もスズキが圧倒的強者でありうるかは微妙なところです。
スズキは小型車に強みがあるわけですが、インドが経済成長をすればするほど、大型車、高級車へのシフトが始まるはず。スズキがそのニーズに応えることができなければじり貧に陥ることとなるでしょう。
現に、インドでは中間層が多くなってきており、小型車からSUVへのシフトが起きていますが、スズキはSUVが弱い。
そのため、他社にシェアを奪われているというのが現状です。参考にスズキに株価の動きを見ておきましょう。
株価は語る
ここ2年のスズキの株価(青)をトヨタ(ピンク)と比較してみました。

インドの成長を考えればトヨタを上回るパフォーマンスを示してもよいはずですが、実際にはそうなっていません。
株価の先行性を考えれば、インドでのシェアの継続的低下が示唆されるものと推測します。
スズキ、さらなる課題
スズキにとって、もう一つの課題は電気自動車(EV)への対応です。
インドの電力インフラを考慮してか、スズキは現時点でEVをインド市場で投入していません。
しかし、インドのタタ自動車や韓国のヒュンダイは既にEVの販売を始めています。今後、スズキのEVへの対応が後手に回れば、市場シェアを一気に失うリスクもあります。
自動車業界、一寸先は闇の世界に突入しています。
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