副業を取り巻く現実問題。理想と現実の乖離は激しく・・・

オフィス

日本は物価の上昇に賃金の上昇が追い付いていません。そのため、給料が多少上がったとしても実質賃金は減少するという苦しい状況にあります。

給料を上げたくても、長らくデフレ漬けとなった経営者の脳みそは思考回路が完全にデフレ脳的思考が染みついています。

60歳前後が会社の経営権を持つ主たる年齢層ですが、30年前からバブル崩壊そしてデフレに苦しめられた世代であるため、インフレ経験がほとんどありません。

そのため、コスト削減思考が強く社員の給料を上げるのにはすごく抵抗があるのでしょう。

そして、その代わりといってはなんですが、副業を解禁して自分で稼げといわんばかりの対応をする企業が増加しています。






副業で勝手に稼げという切り捨て御免


副業自体が悪いことだとは思いません。

自分でいろいろチャレンジしてお金を稼げれば喜びにつながるし、多様な経験を積むことができます。

そして、政府も副業を推進しているわけですがこれが実に胡散臭い。

税金は上げますよ、社会保障は削りますよ、だから副業でもして自助努力して勝手に生きていってくださいと言っているようにしか思えないのです。

ここ30年というもの、国家は国民を見捨てる政策ばかりやってきました。それは企業も同じ。もはや給料はアップできないので、副業を解禁しますから勝手に足りない分を稼いでくださいといわんばかりなのです。

副業、その悲しい現実


事実、副業を認める企業が増えています。

そして、実際に副業をしている人も増えています。ある調査では副業をしている会社員は9.4%だといいます。また、今後副業をしたいと考えている人は4割以上にも上ります。

以下は副業を希望する人の推移です。

20230126hukugyou.jpg
(出所:財務省)

しかし、その背景が悲しい。副業している人の理由を見れば悲しくなるのも当然です。

20230126hukugyou2.jpg
(出所:財務省)

「収入を増やしたいから」「1つの仕事だけでは収入が少なすぎて、生活自体ができないから」という理由が圧倒的に多いのが実態です。

副業開始の注意点


なぜこんなことになってしまったかは、さんざん書いてきたので割愛。

その責任は財務省、日本銀行、政治家、マスコミにあるとだけ指摘しておきます。こいつらホントに腐っとるな(全員とは言わないが)。

副業をしたい人が増加しているのは事実だし、実際に始めようという人もいるでしょう。しかし、注意しておくべき点もあります。

まずは、そもそも勤務先が副業を認めているかどうかです。副業を認める企業は急増していますが、それでもまだ半分程度。

会社で禁止されているにもかかわらず、他人の真似をして副業を始めたら、会社にばれてしまうというリスクは非常に高いです。

(関連記事)副業をするとなぜ会社にばれてしまうのか

まずは就業規則をきちんと確認してから始めるべきでしょう。

副業×定年準備×生きがいづくり 人生を変える! 50歳からのライター入門 [ しげぞう ]

価格:1,760円
(2023/1/26 22:59時点)



隣の芝生が青く見えるだけ


また、本業がうまくいっていないという理由で副業を始めるのも要注意です。

安易な転職の多くが失敗に終わるのと同様、安易な副業も失敗に終わる可能性が高い。副業の専門家の意見でも、本業で活躍していない人は副業でも成功しにくいという話があります。

まずそのとおりでしょう。隣の芝生は青く見える。ただそれだけです。

株価からは勢いを感じず


さて、こんなに副業が盛んになっているなら副業関連の株式は上昇しているのでしょうか。

ここでは副業仲介大手のクラウドソーシング(3900)、ランサーズ(4484)を日経平均と比べてみました。

20230126hukugyou3.jpg

んー。首を傾げる動きです。

副業が盛んになっているのに株価は日経平均のパフォーマンスを大きく下回る。

副業でも低価格競争が激しくなっているのか、単にまだ浸透度が不足しているのかは定かではありません。

何か期待できそうもない感じ。テンバガーにはならないと感じるのでした。

↓↓応援クリックお願いします↓↓

にほんブログ村



サラリーマンを「副業」にしよう [ 俣野成敏 ]

価格:1,650円
(2023/1/26 23:01時点)


関連記事

コメント

非公開コメント