ホテル型Jリートはつかの間の宴!?ホテル型リートを苦しめる4要因

ホテル

Jリートの中で新型コロナの影響を最も受けたのはホテル型リートであることは間違いありません。

外出自粛、テレワークの浸透でホテル需要は一気にしぼみ、リートの価格も悲惨を極めました。

しかし、ようやく新型コロナ騒動も出口が見えてまいりました。今年5月の5類への変更によって、区切りがつくと期待しております。

ようやく息苦しいマスクとおさらばできると思うとホッとします。こういった状況ですからホテル型リートが上昇するのは当然のことといえます。

しかし、リバウンドは行き過ぎであり、再び下落に転じる可能性が高くなっているのが気がかりです。






コロナ暴落からようやく立ち直る


以下は代表的なホテル型リート、インヴィンシブル投資法人(8963)の5年間の値動きです。

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コロナ禍当初、3分の1以下にまで値下がりしたのはすさまじい。

しかし、その後はなんとか上昇を続け、ようやくコロナ前の水準にまで近づいてきました。

分配金も払える見込みが立つ


一時期はほとんど0に近づいた分配金も、コロナ前の水準とまではいきませんが、その半分程度の予想がでてきています。

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分配金が今後さらに伸びるという期待を込めた買いも入っているに違いありません。予想分配金利回りは3.3%程度だから、ここで止まってしまったら期待外れに終わってしまうでしょう。

しかし、期待外れに終わる可能性はかなり高いといえます。その要因は主に4つです。

政府支援の打ち切りの影響


要因として挙げられるのはまず、政府による旅行支援策の打ち切りがやってくることです。

今のところいつ終わるかは不明ですが、早ければ2023年3月にも打ち切られる可能性があります。遅くとも5類に引き下げとなる際には支援策は打ち切られると見るのが妥当でしょう。

そうなれば、旅行需要が下がることは間違いありません。ホテル型リートにとっては逆風となります。

人件費の高騰はホテル業界にも


2つめの要因としては、人手不足による人件費の高騰が挙げられます。

アフターコロナで再び求人が増えていますが求職者が減り続けています。

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(出所:厚生労働省)

そのため、人手不足が発生しており、人材の争奪が起きています。当然賃金は上がることになります。

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(出所:厚生労働省)

これはホテルにとってもコストが増加して利益が圧迫する要因となります。

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円高は海外からの旅行者にとってマイナス


3つめの要因としては、円安から円高への反転リスクが高まっていることです。

円高となれば、海外の旅行者にとっては日本の物価が高くなるのと同じことですから、旅行者は減るでしょう。

ただでさえ、物価が上昇している中、円高になればその分の負担が増すことになるのですから、旅行者の落とすお金は減ることになるでしょう。

海外からの旅行者が減ればホテル需要も減る。これもホテル型リートにとってマイナス要因です。

物価上昇で旅行需要は減退へ


4つめの要因としては、物価の上昇による消費者の可処分所得の減少です。生活必需品の物価が上昇しており、消費者の財布の紐は固くなっています。

旅行はゆとりがあってこそできるものです。JTBの調査によると2023年の旅行へ支出を減らしたいと考えている人は44%となっており、前年よりも10%増加しました。

物価の上昇はホテル型リートにとって、需要減退を招くマイナス要因です。

最後に


再びインヴィンシブル投資法人(8963)の値動きを見てみましょう。

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2020年初頭に6万円の手前で窓が開いています。

この窓を埋めて、再び下落に転じるのではないか、そしてしばらくはボックス相場が続くのではないかというのが個人的予想です。

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