アルムナイ採用、昭和世代から見ればアリエナイ

面接

会社ってのはまったく勝手なものです。

不景気で人手が余れば容赦なくリストラをするくせに、人手不足で猫の手も借りたいとなれば、会社を辞めた人間を呼び戻そうというのですから。

退職した社員を再雇用することを「アルムナイ」採用というのだそうです。そんな言葉は初めて聞いたわけですが、アルムナイとは英語のalumniで卒業生、同窓生などを意味するのだそうな。

企業でいえば、退職や転職したOB・OGなどのことを指すことになります。






社員という無駄なコスト


企業というのは本当に身勝手であり、人間のことを取り換えがきく、ロボットか機械のように考えているに違いない。

とある企業の人事担当部長が、人件費のことを人件費ポートフォリオなどと言って無駄なコストのように堂々と発言しているのを聞いたときはいささか驚いたのでした。

金儲け至上主義もここまで来たかと・・・。社員軽視、株主と経営者重視のなれの果てです。平社員や派遣社員などは奴隷同様に考えているに違いありません。

転職バッタという人生


今、アルムナイ採用が盛んになっているのが金融業界です。

とある銀行などは退職者をつなぐネットワークづくりに励んでいるとか。銀行はその将来性に失望した若年層の退職が非常に多くなっています。

しかし多くの場合、隣の芝生が青く見えるだけであり、転職先で再び挫折するという例が後を絶ちません。その結果、待ち受けているのが転職バッタの誕生です。

次から次へと転職し、仕事が長続きしない。そんな人はだんだんと企業も採用を避けるようになっていきますから、人生の転落への階段を転がり落ちるわけです。

プライドも意地もかなぐり捨てて


嫌になって辞めてはみたものの、転職先はもっと嫌だったという話はよく聞きます。そんな人にとってはアルムナイ採用は救世主となる可能性もあるのでしょう。

しかし、出戻りのレッテルから逃れることができないのもまた事実。

懐の深い企業ならいざ知らず、多くの企業では、出戻り君として、小さくしていなければならないだろうことは容易に想像がつくのであります。

小生が古臭い感覚なのかもしれませんが、辞めた企業に出戻るなど、恥臭くてとてもできるものではありません。プライドもへったくれもない、そんな人間が増えてきたということなのでしょうか。

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労働不足という現実


確かに日本は少子高齢化で労働需給がひっ迫しているのは事実です。

それは失業率を見れば明らかです。

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(出所:社会実情データ図録)

また、労働力の過不足を見ても、人手不足であることがわかります。

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(出所:社会実情データ図録)

最後に


アルムナイ採用。失敗した人生を取り戻すチャンスととらえれば良い仕組みなのかもしれません。

外の冷たい風に当たらなけらば、自分がぬるま湯に浸かっていたことにも気が付かないでしょう。恥も外聞も捨てられる人ならばアルムナイ採用もありかもしれません。

個人的にはアリエナイ採用だとは思いますが。

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