海外留学生数が世界一なのに、一党独裁をぶち壊さない中国人の謎

大学

言論の自由がなく、常に政府から監視されている中国人ですが、一方で自由主義諸国に大量の留学生が留学していることもまた事実。

留学生はいかに自分たちが情報操作され、理不尽な抑圧にあってきたかに気が付くはずですが、中国に帰っても革命を起こすわけでもありません。

いったいどうして?という疑問が湧いてくるのですが、その答えは主に3つの要因で説明できるようです。






その1:警告


海外に留学していても、留学先には中国共産党の指導的立場にある者がいます。

そして彼らは留学生に警告(強迫ともいえる)を与えます。

どのような警告なのか?それは主に以下のようなものです。

・常に留学生を監視していること
・他国にいても中国への忠誠を忘れないこと
・現地の学生と親しくなりすぎないこと
・中国の留学生と親交を保つこと

などです。

なぜ、留学先で中国人留学生との親交が強制されるのかといえば、お互いを監視させて、おかしな点があれば密告ができるようにしておくためです。

その2:社会信用スコア


ネット上の行動や、リアルな社会活動などに基づいて、中国全国民をランキング化し、偏差値でスコア化したものが社会信用スコアと呼ばれるものです。

留学生の社会信用スコアが低くなれば、母国の家族に危害が加えられるかもしれません。また、留学費用などの援助がカットされるかもしれません。

それは留学が終わっても同じことです。

体制に抗えば社会信用スコアは急降下し、収容所送りになるかもしれない。事実、白紙革命に参加した学生が次々と行方不明になっていることをご存じのかたも多いのではないでしょうか。

中国は世界一、監視カメラが多く(推定10億台)、顔認証システムでどこの誰かがすぐにわかってしまいます。そのため、犯罪者(反体制者を含む)も多くの場合すぐに逮捕されてしまうのです。

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その3:工作員


現在、約4500万人もの中国人が海外で暮らしています。

中国共産党が彼らを利用しないはずがありません。共産党はときとして彼らに金銭を渡して活用します。

海外移住者にとっては金を手に入れられるし、祖国への忠誠という自負心が満たされるというメリットがあり、Win-Winの関係となっています。

問題のある留学生は彼ら(工作員)によって、鎮圧されます。ときには暴力を使って・・・。

4500万人もいるのですから、留学生よりもはるかに多く、数の論理でかなうはずがありません。

最後に


これまでは経済成長で受けられる恩恵が、中国共産党の抑圧よりも大きかったため、中国人も我慢してきたのでしょう。

しかし、今後中国も低成長に入っていきます。経済的な不満が高まれば、不平不満が一気に爆発する可能性があります。

力でねじ伏せようとすれば、余計に抵抗も大きくなる。中国共産党の舵取りは今後難しくなっていくに違いありません。

日本企業、日本政府も過度な中国依存から脱却するときが来たようです。

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