楽天、時間との戦い続く。このままでは会社を切り売りするほかなし?!

どんな根拠があるのかは知らないが、昔、商売をやっている方が、借金が年商よりも大きくなったら危ないと言っていたのを思い出します。
楽天です。
2022年12月期、楽天の借金は約1兆7600億円にまで膨れ上がりました。対して売上は約1兆9300億円となっています。
このままでは借金が売上を上回るのは時間の問題です。そうなればいよいよ立ち直るのは難しくなるかもしれません。
楽天は今、剣ヶ峰に立たされています。
4期連続の赤字で出血止まらず
楽天の2022年12月期の最終損益は3728億円の大赤字となりました。過去最大の赤字であり、赤字は4年連続となってしまいました。
楽天の足を引っ張っているのはもちろん楽天モバイルです。
巨額の先行投資を回収する見込みが立ちません。それでも、投資は今後も続けていかねばならないという苦しさです。通販事業、金融事業は順調なのですが、あまりにモバイル事業の赤字が大きすぎて穴埋めになりません。
それは株価に顕著に現われています。ここ数年、日経平均と比べても圧倒的にパフォーマンスが悪くなっています。

資金調達コストが急上昇
基地局への設備投資はすでに約1兆円規模となっており、2023年12月期も3000億円程度の投資が見込まれています。さすがに2024年12月期は1500億円程度に減少する見込みです。
さて、そのお金をどこから持ってくるのか?
現状、借金に頼るほかないというのが現状です。2023年1月に発行したドル建ての債券約590億円の最終利回りは12%にもなります。
ドルの金利が上昇しているとはいえあまりに高い金利負担です。そこまで出さないと社債を買ってくれる人がいないということを意味しており、その理由はもちろん高い信用リスクです。
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楽天モバイルに乗り換える理由が見当たらず
一番の問題となるのは投資に見合った回収ができていないこと、そしてできる見込みも立っていないことです。
巨額投資をしても、それがやがて大きく育つのなら問題ありません。しかし、楽天モバイルは予定どおりに育っていません。
2022年末の契約数は449万回線となっていますが、目標は1200万回線・・・。現在の3倍近くであり、目標達成は厳しいといわざるを得ません。
なにしろ各社も楽天モバイルに対抗した低価格プランを打ち出しており、わざわざ乗り換えるインセンティブが働きません。
唯一の魅力は一定の価格でデータ容量が無制限に使えることです。現に楽天モバイルのユーザーのデータ使用量は他社に比べて2倍程度となっています。
楽天モバイルの唯一の生き残り策
今後、楽天モバイルが生き延びるには、ヘビーユーザーをどれだけ取り込めるかにかかっていると思います。
ただし、ヘビーユーザーは通信速度にもシビアですから、設備投資を怠ることができないというジレンマを生みます。
仮想化技術を最大限に活用し、他社よりも低コストで品質の高いサービスを提供すること。これが楽天モバイルが生き残る唯一の道だと思われます。しかしこれは相当高いハードルであると言わざるを得ません。
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