超刹那的。アメリカの若年投資家、破滅への道へ。1日オプションという宝くじ

アメリカの証券市場でオプション取引が活況だといいます。しかし、そのオプション、今まで聞いたこともないような異様な商品なのです。
そしてこの商品に群がっているのはアメリカの若年投資家。今、アメリカの証券市場で何が起きているのでしょうか。
そこには刹那的で投げやりな若者の姿が見えてくるのです。それはパチンコに群がる日本人の姿にも似ているのです。
新型コロナバブルはじける
2020年以降、新型コロナバブルに酔いしれたのは日本の投資家ばかりではありません。アメリカも同じです。
●S&P500

極端な話、何を買っても儲かるという相場が2年近く続いたわけです。ゲーム感覚で株式投資にのめり込む若年層が急増したのです。
しかし、2022年に入って状況は一変しました。
損失を取り戻そうと焦る投資家
インフレ懸念により、アメリカは金利を一気に引き上げました。当然株価は下がる。宴は終わったのです。
株式に入れ込んでいた若年投資家は資産を一気に失うこととなりました。しかし、夢よもう一度といわんばかりに目をつけたのがオプション取引というわけです。
オプション取引は買う権利と売る権利があり、それどれ買いと売りがあるという少々複雑な金融商品であり、デリバティブ取引の一種です。
丁半博打の金融商品
通常、オプション取引の満期は数か月といった単位となっていますが、今、アメリカで熱狂的に取引されているのはなんと満期が1日・・・。
もはや丁半博打の運の世界であり、ファンダメンタルズ分析もテクニカル分析もへったくれもありません。
この1日オプションが、全オプション取引の約半分を占めるというのですから驚きです。アメリカ版パチンコとでもいうのでしょうか。主に取引されているのはS&P500に派生するオプションです。
オプション買いは一見有利なのだが
オプションの買いは損失限定、利益無制限。一方で、オプションの売りは利益限定、損失無制限の取引です。
一見、オプションの買いは有利で夢にあふれているかのように感じ、オプションの売りは不利のように思えますが、とんでもない誤りです。
オプションの買いは株を買う権利を買うのですが、その価値は時間の経過とともにどんどん下がっていきます。利益無制限でも負ける可能性が圧倒的に高い。
続ければ続けるほど負けが込むといっても過言ではありません。こんな刹那的な金融商品にはまるとはアメリカの若者も自暴自棄となっている人が多いのではないでしょうか。
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最後に
1日オプションなど、コインを投げて裏表を当てるだけの偶然に賭ける単なるゲームです。こんなものに大切なお金を賭けるとはもはや信じがたい。
オプション取引は多様な戦略があり、熟練したトレーダーが研究して投資をすることによって、無能な投資家からお金をむしり取ることができる取引だと言えます。
要するにアメリカの若者はカモにされているだけなのです。金融商品は仕組みが複雑なだけに、素人がカモにされがちなのは洋の東西を問わないようです。
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