インフレターゲットには到達したものの・・・。内容が悪すぎた

デフレ脱却を目標とし、インフレターゲットとして2%を掲げてきた日本。
2022年12月にはエネルギーや生鮮食品を除いたコアコアCPIでも3%以上の上昇となり、一見目標は達成されたかのように見えます。
しかし、インフレには2種類のタイプがあることは多くの人が知っているとおりです。コストプッシュ型のインフレとディマンドプル型のインフレです。
日本が求めているのはもちろん後者によるインフレ目標の達成でした。しかし、実際に起きたのは悪玉であるコストプッシュ型のインフレなのです。
これではとても目標達成とはいえません。
棚ぼた式の目標達成?
当初、日本が求めていたインフレ目標達成は、需要(消費や投資)が増加して、供給能力が追い付かなくなることによって達成されるべきものでした。
景気が良くなり、人件費が上がって消費が活発化し、設備投資も増えるという好循環のサイクルが回り出すことを期待したわけです。
ところが新型コロナそしてウクライナ戦争で、世界の政治経済の状況が一気に変わり、食料や資源の価格が高騰してしまいました。
これにより企業のコストは上昇したため、やむなく商品の価格を上げたというわけであり、決して景気が良くなったわけではない。
必ずしもインフレ=好景気ではない点に注意が必要でしょう。
インフレの割に需給ギャップは・・・
その証拠に日本の需給ギャップは物価の動向とは乖離しています。
好景気のインフレであれば、需要が供給を大きく上回っているのが当たり前でしょう。しかし、実際にはそうなっていません。

(出所:日本銀行)
ようやく、プラスマイナスゼロになった程度であり、コロナ禍以前に遠く及ばない。にもかかわらずインフレになっているということは、今はいわゆるスタグフレーションではないかと思われます。
日銀が金融緩和を止められないのは上記の理由によるものでしょう。
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疑似バフェット指標(2023年2月末)
株価が2万円台後半で停滞しているのも、景気が良くなってインフレになっているからではないからだと思います。
2023年2月も終わりました。日経平均の水準を確認しておきましょう。
(疑似バフェット指標についてはこちらをご覧ください。)

日経平均は妥当水準に近づきつつありますが、やや割高水準と見ます。
しかしながら、2024年には再び3万円に乗せる可能性が高いと考えています。なぜなら新NISAが始まるからです。2024年から投資ブームは加速するのではないかと思うのです。
最後に
とはいえこれも世界景気そしてアメリカの株価に大きく依存した予想です。
なにしろ日本株を動かしているのは、もはや外国人投資家だという実態があるからです。それにしても面白くない相場が続きますが、耐え忍ぶしかない今日この頃です。
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