トマホーク400発は敵からの攻撃の抑止力となりうるのか?

ミサイル

日本の回りには、ロシア、中国、北朝鮮と専制的で独裁的な全体主義国家がウヨウヨしています。

そしてなによりたちが悪いのはこれら3か国は核保有国だということです。

一部の中国軍人などは日本に対し、先制核攻撃も辞さないといった発言をしており、核兵器を持たない日本は完全に舐め切られています。

ようやく敵基地攻撃能力そして反撃能力などと、抑止力を強化する動きが出てきたのは救いではあります。

しかし、トマホーク400発で、敵が攻撃をためらうだけの抑止力を発揮できるのでしょうか。






一発で国が消滅するという威力


核兵器の破壊力はすさまじい。

核兵器といっても戦略核兵器から戦術核兵器まで威力はさまざまです。ここでは国家間を飛び交うICBM(大陸間弾道弾)について考えてみましょう。

例えばロシア。

ロシアは、最大射程が1万8千キロもあり、1メガトン(TNT火薬100万トン分の爆発力)級の多弾頭を15個まで搭載できるサルマトと呼ばれるICBMを保有しています。

サルマトは広島に投下された原子爆弾の2千倍の威力をもち、たった1発でフランス全体を焦土としてしまうほどの威力を持っています。

もはやこれだけの威力だと相互確証破壊という前提すら崩れるように思えます。

核保有国同士なら、攻撃しても必ず恐ろしい報復を受けるために抑止力が働くわけですが、1発で相手も完全に消滅させることができるならそんな心配をする必要がなくなってしまいます。

まして日本はフランスよりも国土面積は狭いのですから、サルマト1発で日本は完全にこの世から消滅します。

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もはや比べるまでもないが・・・


それはともかく、サルマトの威力はたった1発でTNT火薬、1500万トンにもなります。

それでは日本がこれからアメリカから買うトマホークは400発でTNT火薬に換算するとどの程度の威力になるのでしょうか。

トマホーク1発は、TNT換算で1.3トンだといいます。400発ですからTNT換算で520トンとなります。サルマトと比較するといかにショボいのかがわかります。

15,000,000トン VS 520トン・・・。体重でいえば、150キログラム対5グラムとなります。これでは勝負になりません。まさに焼石に水です。

トマホーク400発では北朝鮮に対する十分な抑止力にもならないと思います。

トマホークの変身は可能


唯一救われると思われるのは、トマホークにも核弾頭を載せられるということ。

もちろん、ICBMのような超巨大殺戮兵器ではない、戦術核兵器です。ICBMは常軌を逸した兵器であると言わざるを得ず、実際に使われることはほぼないといってよいのではないでしょうか。

そんな兵器はそもそも持つべきではないと思います。

しかし、ウクライナ戦争では戦術核兵器の使用が取りざたされるなど、戦術核は使える核兵器としての存在感を高めています。

これ以上、狂った周辺国が日本を追い詰めるのであれば、日本も戦術核兵器は保有すべきでしょう。戦術核兵器を持たねば日本が襲われるリスクは極めて高いといわざるを得ません。

八方美人の末路


2度あることは3度あるという言葉が示すとおり、世界はにわかにきな臭くなり、第3次世界大戦が起こり得るのではないか、いやすでに水面下では起きているのではないかと考えられます。

その主役は米ロから米中に移りました。

そして、日本はその間に立たされて八方美人を演じています。八方美人が最後にどうなるか。だいたい想像がつくのではないでしょうか。

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