新入社員と大差ない役職定年者の賃金という悲哀

オフィス

日本では年を取ることは罪であるらしい。

ある年齢になると役職をむしり取られ、部下もいなくなり給与も激減する。それなら転職でもすればというのは世間知らずの言う寝言でしょう。

50歳を過ぎるとさすがに転職は難しくなる。余程の特殊技能を持たなければ困難だといえます。

逆の立場になればわかる。だれが50を過ぎた頑固おやじを部下に持ちたいと思うでしょうか。

世の中、希少価値のあるものの価格は高くなる。それが日本では新卒の若手社員ということになるのでしょう。

今、新卒の初任給のアップが相次いでいます。役職定年者にとっては唯々歯ぎしりをして我慢をするほかないのであります。






銀行の初任給アップ相次ぐ


新卒の初任給のアップが相次いでいます。

最近話題となっているのは地方銀行の新卒給与のアップです。

大卒でも20万ちょっとというのが相場だったと思うのですが、ここ最近の少子化にともなう人手不足により、増額が相次いでいます。

全国の4分の1ほどの地銀が初任給のアップを決めています。

その相場は概ね25万円前後といったところです。

銀行はいままで、初任給は安いものの長く働けば賃金が大きくアップするという特徴がありました。

しかし、転職が増えた世の中にあって、その特徴はもはや魅力を失ったといえます。

もはや給与で釣るほかなし


そもそも大規模金融緩和以降、銀行は構造的な不況業種、斜陽産業になっており、学生からそっぽを向かれています。

優秀な学生が銀行なんぞに就職するはずもなく、やむなく金で釣ろうという魂胆は見え見えなのですが、学生もそんな単純な釣りに引っかかるとは思えません。

しかし、ほかに手はないといったところなのでしょう。

銀行は一昔前、学生から安定業種で給与も高いといったイメージから人気が高かったわけですが、現在ではすっかり悪いイメージが定着したようです。

2人に1人は内定辞退


学生が何を基準に会社を選ぶのかといえば、まず第一に、社風が挙げられます。そして次に安定性、そして、給与が続きます。

銀行はノルマに追われ社風が良いとは思えず、今や安定性もないことから、なんとか給与で魅力を打ち出すほかないといったところなのでしょう。

それでもなかなか人は集まらない。ある銀行では内定の辞退率が6割にものぼるというのですから驚きます。

2人に1人以上は内定辞退とは・・・。人材の劣化は火を見るよりも明らかでしょう。

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最後に


にしても、ほんの少しまでろくに勉強などしていなかったであろう役立たずの新入社員と役職定年者の給与水準にそれほど大差がないとは・・・。

ここ数年来、新卒の給与水準は上昇を続けており、それが最近加速したといえます。

20230412syonin.jpg
(出所:厚生労働省)

一方で中高年者の給与は増えず、労働意欲は失せていく一方なのです(愚痴)。

こちとら希少価値のないバブル入社組とあっては、文句を言ってもしょうがないのですが・・・。世の中は市場原理に支配されていることをまざまざと実感させられるのです。

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