第三次世界大戦が起きると株価はどうなってしまうのか?

二度あることは三度あるといいます。三度目の正直という言葉もあります。
主要国が核兵器を持つ現在、世界的な大戦争は起こりえないというのが大方の見方でした。しかし、その見方が少しずつ変わりつつあります。
ロシアが戦術核兵器の使用をほのめかして脅迫するなど、核兵器も比較的威力の弱い戦術核は使用される危険性があります。
そして、第三次世界大戦が起こりかねないというのが、現在のキナ臭い世界情勢です。
世界大戦が万一起きれば、株式市場は一体どうなってしまうのでしょうか?
戦争すらも民営化
戦争というのは、国家と国家の戦いかと思えば、そうでもない側面があることに驚きます。
ウクライナ戦争で戦っている兵士の多くが民間軍事会社の社員だというのですから。
戦争すらも金儲けの手段にするという会社があるという事実は、人間の残虐性と冷酷性そして欲深さを再認識させます。
民間軍事会社は1980年代後半から1990年代にかけて誕生し、2000年代に入って、対テロとの戦いで急成長を遂げました。
顧客は国家。
国家の正規軍の代わりに戦ったりするわけです。戦争がないときは、要人警護や警備などをして糊口をしのいでいます。
命の値段
ウクライナ戦争で戦っているロシア側兵士の多くは、ロシアの民間軍事会社、ワグネルの社員です。
戦死者の半分はワグネルの社員だと見られ、兵士が不足しているため、ロシア国内ではいたるところで兵士募集のポスターが貼られ、CMが流れているといいます。
日本では信じられない光景です。
募集対象年齢は24~50歳くらいで、軍人の経験があればもっと若くてもよく、50歳超は経験によるということです。
契約期間は約4か月で1週間の訓練後、ウクライナに送られます。手取りの月給は日本円で約57万円。ロシアの平均給与の約4倍とそれなりの待遇ですが、命と引き換えにしては安すぎる感は否めません。
日本の平均給与から逆算すれば、日本人の感覚にすると月収150万程度だと考えられます。
民間軍事会社、煽る
そのワグネル社が、第三次世界大戦は近いと呼びかけているというのです。
ポジショントークなので、眉に唾をつける必要はありますが、台湾をめぐる情勢などを考えると第三次世界大戦が本当に起きる可能性は否定できません。
核兵器保有国が暴走すれば、核戦争にまで発展するかもしれない。現在、イランが核兵器んを新たに保有しようとしていると見られています。
韓国でも核保有が叫ばれており、核保有のドミノが起きる可能性があります。
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戦時下のアメリカ株
ところで、世界大戦が起きると株価はいったいどうなってしまうのでしょうか。
過去の歴史を振り返ってみましょう。
以下は1900年から1950年までのNYダウの推移です。

1929年からの世界恐慌の前にバブルが発生していることがわかります。
1990年代の日本のバブル崩壊を上回る暴落です。
日本との戦争が始まった1941年末から1945年の終戦まで株価は堅調であることがわかります。無論これは戦勝国であったからに違いありませんが・・・。
戦時下の日本株
敗戦国の日本はどうだったのでしょうか。
当時は日本の株式市場は洗練されておらず、日経平均などといったメジャーな指数はなかったようです。

(出所:証券経済研究)
意外なことに日本の株式市場も価格だけ見れば堅調です。実態は定かではありませんが。
ただ、あれだけの戦時下において、日本でも株式市場が機能していたことに驚かされます。
最後に
戦時下のアメリカ株の動きは極めて堅調でした。戦争で金儲けを企む輩がいるというのは案外本当なのではないでしょうか。
戦争がこれ以上広がっていくのは止めてもらいたいものですが、万一広がったとしても、株価は案外堅調である可能性が高いということには複雑な心境となってしまいます。
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