1億総きんさん、ぎんさん現象。高齢者がせっせと貯蓄に励む

貯金

かつて、きんさん、ぎんさんにテレビのギャラの使い道を尋ねたところ、老後に備えて貯金しておくと答えたという話がありました。

100歳過ぎて老後に備えるというのはいささか滑稽であり、笑い話のネタとなりました。

しかし、今の日本ではこの滑稽な光景が当たり前のように広がっているのですから、笑い話などといってはいられません。いったい高齢者に何が起きているのでしょうか?






働く高齢者増える


働く高齢者が増えています。

65歳から69歳までの就業率は、2012年には37%だったのですが、2021年には50%にまで増加しています。

そして、65歳以上で働いている世帯の給与収入は約27万円となっています。個人的にはこれはかなりの金額であると感じます。

これに年金が上乗せされ、世帯収入は平均で約45万円!?。年老いた夫婦が暮らしていくには十分だといえるでしょう。

(だから高齢者から税金取れとか、健康保険の自己負担上げろとか、どこかの国の政府みたいな薄情なことは申しません。)

お金を使わない高齢者


高齢になれば子育てや住宅ローンの支払いも終わるので、生活費は少なくて済みます。

余ったお金は、趣味や旅行でバンバン使ってくれれば、日本経済のためになると思いますので是非そうしてもらいたいものですが、実際にはそうなっていません。

以下は2人以上世帯の年代別での消費支出の比較です。

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(データ出所:生命保険文化センター)

高齢者は案外稼いでいるのに、お金をあまり使いません。

ではそのお金はいったいどこへ行っているのでしょうか。

高齢者、貯蓄に励む!?


だいたい想像がつくかと思いますが、やはりお金は貯蓄に回っています。

2022年に65歳以上の勤労者世帯が貯蓄に回した金額はなんと月平均で11万3千円!?

65を過ぎてそんなに貯金してどうするの?と聞きたくなりますが、答えはよくわかりません。

想像するに、3つくらいの答えが考えられます。

・単に使い道がない
・子どもや孫のためにとっておく
・老後が心配

いったいどれが正解なのでしょうか?

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いったい何歳からが老後?


2人以上世帯の金融資産の保有目的を60歳代、70歳代でどう違うのか調べてみました。

60歳代
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(データ出所:生命保険文化センター)

さすがに60歳代はまだまだ老後が不安なのでしょう。老後の生活資金が80%近くとなっており、圧倒的トップです。

70歳代になればさすがに老後の心配も薄れてくると思ったのですが・・・。

70歳代
20230506tyotiku2.jpg
(データ出所:生命保険文化センター)

70代でも老後の生活資金って・・・。もう老後じゃねえかと突っ込みを入れたくなりますが・・・。

依然としてトップなのでした。

きんさん、ぎんさんを笑えない


70歳以上になって、老後に不安を感じさせる国っていったいなんなの?日本だけじゃあないとは思いますが・・・。

これでは消費が活発になるはずがない。

高齢者が安心してバンバンお金を使い、孫の教育資金をジャンジャン出してくれるような世の中にならないと景気は一向によくならないでしょう。

1億総きんさん、ぎんさん現象が今、進んでいます。

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