ニトリ、国内飽和で海外に成長機会を探すが・・・。その危険性

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これだから株式というのは面白い。

ニトリHLD(9843)の株価です。ニトリは24年ぶりに最終減益となりました。しかし、株価は灰汁が抜けたかのように上昇基調です。

株価の先見性や意外性には舌を巻かざるを得ない。株価の動きを見ていると、株の儲け方などといったセミナーなどはまったくいかがわしく、詐欺まがいだと考えて間違いないと思うのです。

そんな良い方法があるならばわざわざ人に教えるわけがない。

ところで、ニトリの決算発表を受け、ニトリの現状について調べてみました。






ニトリ、一代でここまで成長


それにしてもニトリの成長ぶりは著しい。創業者、似鳥昭雄(現在79歳)が北海道で創業し、一代で巨大家具企業へと成長させました。

2002年には東証一部に上場し、そこからも大きく成長して株価も当時の約20倍にまで上昇しています。

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しかし、昨今の物価高と物流費の高騰、そして円安がニトリの業績を足踏みさせています。

値上げで客離れも株価は上昇


お値段以上の安さが売りであったニトリですが、2022年には商品の値上げを余儀なくされました。

商品によっては5回もの値上げを行ったのです。値上げによって、既存店売上高は前期比1.2%増、客単価は7.2%増となったもの、客離れを起こして客数は5.6%減となりました。

お値段以上を期待したお客にそっぽを向かれてしまったわけです。

そんなわけで、24年ぶりの最終減益に陥ってしまいました。

しかし、直近の株価の動きは未来を見据えてたかのように上昇基調に転じています。

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悪材料出尽くしで株価反転といったところでしょう。これだから株は面白い。

業績回復への方策


さて、ニトリの業績回復の切り札は何なのでしょう。これは大きく3つに分けられます。

まずは値下げ。

値上げをして客数が減少したことから、ニトリは2023年4月下旬から多くの商品の値下げを始めました。

値ごろ感を打ち出すとともに、テレビCMなどの広告を積極的に打つことでお得感をアピールしていく戦略です。

2つめは出店攻勢です。今期(2024年3月期)は前期比で2倍の出店を予定しており、その数はなんと200店以上。

しかし、国内は飽和しつつあることから出店の中心は海外となります。とりわけ力を入れるのは中国他アジア諸国です。

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円高への期待


3つめはいささか他力本願ではありますが、円高による業績好転です。

似鳥会長は相場観がよく当たることで有名ですが、今後の為替動向は円高に振れると踏んでいるようです。2023年夏頃には120円から125円まで円高が進むと見ているとのこと。

ニトリの業績は円高が1円進めば20億円ほど増益要因になるため、もし125円まで円高が進めば、それだけで200億円もの増益要因となります。

大きな落とし穴にはまる可能性


ニトリに落とし穴があるとすれば、今から中国への投資を加速させようとしていることでしょう。

中国は確かに超経済大国となりましたが、全体主義の専制国家であることが巨大なリスク要因です。

すべては共産党の一存で決まる。そしていったん中国へ資金を投資したら、日本に戻すことはほぼ不可能になります。

台湾へ侵攻する日も近いと見られ、そうなれば中国と日本は目に見える形で敵味方に分かれることでしょう。

中国へ進出している日本企業は財産が没収されてしまうリスクもあります。なんでこんな時期に?と不思議に思わざるを得ません。

その点、同じデフレ銘柄でありながら、中国には進出していないドン・キホーテの賢明さが際立っているといえるでしょう。

ニトリは大きなリスクを抱えながら、利益を追い求めていることになります。

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