放っておけば資産は目減りするばかり。インフレ対策に特化した投資信託

札

世界的にはマシなレベルだとはいえ、この日本でも物価が上昇しているのは事実であり、日々の買い物や請求書などで物価が上がったことを実感している人が多いと思います。

かといって、銀行の預金金利が上がるわけでもなく、現預金の価値は相対的に少なくなっているといえます。

このようなインフレへの対策に特化した投資信託があるといいます。東京海上アセット・マネジメントが運用する「東京海上・物価対応バランスファンド」(愛称「インフレ・ファイター」)です。

こちらのファンド、どんな資産で運用しているのでしょうか。そしてパフォーマンスはどうなのか。気になるところです。






日本の物価上昇は爆発力なし


以下は主要国におけるここ10年の物価上昇率の推移です。

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(出所:世界経済のネタ帳)

コロナ禍前、日本はほとんど物価が上昇せず、インフレ目標が達成されなかったわけです。

2014年に日本だけ物価がポンと上昇しているのは、単に消費増税(5%→8%)によるものです。

消費増税があっても消費はあまり落ち込まなかったと見ることもできます。しかし、2019年の消費増税時はどうでしょう(8%→10%)。

物価はほとんど上昇していない。消費する意欲も余裕もなくし、増税分だけ消費を減らしたと考えるのが妥当でしょう。

日本経済にはもはや余力は残されていません。

貧しいのに消費増税をするという愚の骨頂


それは実質的な豊かさを示す、1人当たりの購買力平価GDPを見ればよくわかります。

日本は見事?主要国の中で最下位をひた走っています。

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(出所:世界経済のネタ帳)

こんな状態で消費増税をするなど愚の骨頂でしたし、今後もその路線を続けようとする現政権は早く退陣すべきだと考えます。

インフレを知らない世代


とはいえ日本でもインフレの芽が出ているのは確か。

デフレ期には預金や債券を持っていれば実質的に資産は増えましたし、大損をすることはございませんでした。

しかし、今は状況が変わっています。

平々凡々と預金にしていたら、インフレ負けして実質的には資産は目減りする一方となります。

こんなことは消費増税時を除けば、約30年ぶりであり、40歳以下の人は初めての経験であるといえます。さぞかし戸惑っていることでしょう。なにしろデフレしか知らないのですから。

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(出所:世界経済のネタ帳)

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インフレファイターの資産構成


さて、東京海上の「インフレファイタ―」、どんな資産で運用されているのでしょうか。

ファンドを買わなくても、今後の資産運用上、何かヒントになることがあるかもしれません。

インフレファイターの資産構成は以下のようになっています。

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いくつか特徴的なことがわかります。

まずは債券は物価連動国債を主にしていること、リートは住宅に特化していること、金への投資を行っていること、くらいでしょうか。

確かにコロナ禍以降、金の価格は堅調を維持しています。

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気になるパフォーマンスは?


気になるパフォーマンスは?

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期待に反して冴えない感じです。

運用資産も10億円強と少なく、人気は集まっていないようです。

どうやら名前負けしている感がありますが、インフレ時の資産運用をどう考えるかのヒントにはなるでしょう。

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