期待だけでは説明しきれなくなった株価。業績がついてくるか、下落か?

株価は短期的には需給要因で動きますが、長期的には業績の推移に集約されていくというのが個人的見解です。
2023年4月からの株価の上昇はピッチが速すぎるとともに、株価水準にも疑問が深まってきました。この株価上昇は本物なのか?
単なる需給要因ではないとすれば、業績による裏付けがなければ株高は長くは持続しないでしょう。そのあたりどうなんでしょうか・・・。
超強気の見方が出たら要注意
4月からの株価上昇は目まぐるしい。バブル後の最高値を何度も更新し、いよいよバブルの高値を抜くのではないかという超強気の見方まで出てきたのでした。

それにしてもなぜこんなに上昇したのでしょうか。
売り方の踏み上げ、PBR1倍割れ企業への改善圧力などいくつかの要因が考えられます。個人的には踏み上げによる影響が大きかったものと考えています。
株価は業績と連動する・・・はず
踏み上げは短期的な需給要因による株価上昇であり、そこにはファンダメンタルの裏付けはありません。
しかし、アベノミクス以降の株価上昇は業績の裏付けがあったと思います。
以下は2013年以降の株価推移ですが、これは上場企業の純利益の動きとリンクしているように見えます。

以下は上場企業の純利益の推移です。

※2022年度は実績と予想が混在し、2023年度は予想です。
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Wトップをつけて下落というシナリオ
大手証券会社の予想では、2023年度の上場企業の経常利益は2.8%増、2024年度は7.8%増となっています。
2024年度など、まだ始まってもおらず、まったく当てになりませんが、その程度の楽観的な予想では、株価の上昇の裏付けとしての業績としては弱すぎる。
となれば起きうる事態は2つしか想像できないのです。
1つはわかりきったことですが、株価の下落です。
ここ最近のチャートを見るとWトップ(※)をつけて下落するような未来予想図が目に浮かんできます。
(※)Wトップ
売りシグナルを表すチャートパターンの一つで、チャートの形状がWを反転させたような形になるパターンをいう。W天井の真ん中で安値を付けたラインをネックラインといい、株価がこのラインを下抜けると売り圧力が強くなるといわれる。M型天井などとも呼ばれる。
売りシグナルを表すチャートパターンの一つで、チャートの形状がWを反転させたような形になるパターンをいう。W天井の真ん中で安値を付けたラインをネックラインといい、株価がこのラインを下抜けると売り圧力が強くなるといわれる。M型天井などとも呼ばれる。
予想以上の日本企業復活というシナリオ
もう1つは予想外の業績上方修正が起きる可能性です。
円ドルレートは144円台に突入し、輸出企業の業績が予想以上に伸びる可能性があります。こうなると悪い円安などと言う人も出てくるわけですが、日本は円高よりも円安のほうがメリットが大きい。
アベノミクス以降の円安が株高に結び付いたことは明らかです。
とはいえ、円安でメリットを得られるのは輸出比率の高い大型株だけでしょう。日経平均はさらに伸びる可能性が出るでしょうが、中小型株との格差は広がるものと思われます。
なぜなら、財務省が布教するザイム真理教の狂った教義により、国内の経済対策は異次元にチンケなものとなり、内需株の業績拡大は見込めないからです。
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成長株、浮上せず
個人的には・・・、成長株投資の比重が高い当方のポートフォリオは4月以降の株価上昇の恩恵をほとんど受けていない・・・。
株価が上がったと騒いでいるわりには、その波に乗れておらず、疎外感を感じているのです、トホホ。

6月以降は急上昇していますが行って来いになりそうな予感・・・。
というわけでどっちに転がってもいいので、成長株にスポットライトが当たるのを待つ今日この頃なのです。
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