押し目待ちに押し目なし。逆張りを待つ個人投資家の憂鬱

株価はここ数日軟調ですが、それでもなお日経平均は3万2千円台を保っています。
3万円台になったら、達成感が出て、すぐにでも2万円台に戻るかと思っていましたが、予想は見事に裏切られました。
株式市場はいつまで堅調を保つのか?という疑問を抱えている投資家も多いはず。なぜなら誰しも安くなったところを押し目買いしたいからです。
その証拠に、証券会社のMRFにはかつてないほどの待機資金が滞留し、チャンスを窺っています。
しかし、それは相場格言である「押し目待ちに押し目なし」となる皮肉が待っているように思えてならないのです。
個人投資家、株の下落を待ちわびる
株価が上昇したというのに、個人投資家の買い余力は増しています。
証券会社版の普通預金ともいえるMRFには過去最大の15兆円もの資金が滞留しており、株式の下落を待っています。2023年3月末の残高は約13兆円であり、3か月で2兆円以上の資金が増えました。
この理由は2つです。
まずは、2023年4月以降の上昇時に個人投資家の多くが株を売却したことです。そして個人投資家の売りを、海外の投資家が買ったことがわかります。

要するに2023年春の株価高騰は外国人投資家主導であったといえます。
個人投資家、着実に増加中
2つめとしては、バブル崩壊後の高値を更新し続けたことで、株式投資をしようという投資家が増えたことです。
特に若い投資家が育ってきたことは、株式市場にとって明るい兆候だといえるのではないでしょうか。
ここ数年を見ると2017年を底に、個人株主数は右肩上がりで増加しています。日本人の8人から9人に1人は株を保有している計算になります。

(出所:日本証券業協会)
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個人投資家は逆張りが好み
実際問題、個人投資家の株式購入意欲は高いといえます。
例えば、6月下旬に日経平均が1000円近く下落する中で、個人投資家は逆に株式を買い越しています。
個人投資家は多くの場合、逆張りを好むため、株価が下がると買いに入ります。
MRFに個人投資家の大量の資金が滞留しているということは、株価が下がればすかさず買いが入ることを意味します。
となれば思ったほど株価は下がらないという推測が成り立ちます。いわゆる「押し目待ちに押し目なし」といった状態になる可能性が高いと思われるのです。
最後に
株式市場を取り巻く環境は好転しています。インフレで、預金にしていたら、実質的には目減りするために投資をしようというニーズが高まっています。
また、2024年からは新NISAも始まります。
暴落を待っていたら、乗り遅れる可能性が高い相場になっているものと考えられるのです。
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