仕組債がダメなら外貨建て保険。顧客本位とはほど遠い金融機関の行動原理

札

人間、ここまで偽善者になれるのかって驚かされるのが、日本の金融機関です。

顧客本位の業務運営などという理想を掲げ、金融機関もようやく襟を正して顧客の立場になって金融商品を提供すると期待していたら、実のところ内情はまったくそうではありませんでした。

気にかけているのは顧客のことではなく、金融庁の意向ばかり。

その証拠に、厳しい対応となった仕組債の販売は激減しています。そして、その穴を埋めるべき商品として利用されている(顧客のためでなく、金融機関のため)のが、外貨建て保険という構図となっています。

そこには顧客本位などという視点は微塵も感じられません。






仕組債と外貨建て保険の共通項


2022年度上期、メガバンクおよび地方銀行の仕組債の販売額は、2020年度下期比べて6割も減少しました。

これは、金融庁が金融機関に対し、厳しい対応を求めたことが原因であることは明らかです。

(関連記事)仕組債、ついに法律で縛られる!しかし、やはり詰めは甘く・・・

そこで、金融機関が目を付けたのは外貨建て保険。

仕組債と外貨建保険は、商品性こそ大きく異なるものの、共通点があります。

それは顧客から高い手数料をぼったくることができる点です。

顧客の利益よりも金融機関の利益を優先


金融庁は、顧客本位の業務運営がなされているか、その取り組み状況を検証し、2023年6月末にその結果を公表しています。

その中で、前述の外貨建て保険の販売急増が出てきたわけです。

2022年上期は2021年下期に比べて7割も増加しているというのです。

なぜそうなったかといえば、外貨建て保険を販売すると多くの手数料がもらえるからにほかなりません。仕組債の代わりに外貨建て保険というわけで、顧客の利益などお構いなし・・・。

考えているのは自分たちの利益だけというのが実態のようです。

あきれ果てる金融機関の行動原理


外貨建て保険を販売すると円建て保険を販売するよりも業績評価が2.5倍~4倍にもなる一部銀行では、外貨建て保険の販売が10割近いというのですから、あきれ果てます。

なぜ円建ての業績評価が低いかといえば、実入りの手数料が少ないからに決まっています。

また、なぜ円建て保険の手数料が低いかといえば、円金利は依然として低く、高い手数料を設定すると、商品としてまったく魅力がなくなってしまうからです。

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金融機関、金融庁の尾を踏む


金融庁もこの結果にはたまげたに違いありません。

少々の笛を吹いても金融機関はもはや踊りません。がちがちに厳しくするほかないと再認識したのではないでしょうか。

金融庁は、顧客よりも金融機関の収益を重視するような販売姿勢をとる金融機関に対して、今後、重点的に調査していく模様です。

そして、顧客の資産形成に資するビジネスモデルが構築できない場合は、個人リテール営業からの撤退をも求めていく方向です。

金融機関は、金融庁の尾を踏んだと考えることができるのではないでしょうか。

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