Jリート、強弱感が入り乱れる。オフィス型Jリートに復活の兆しが

弱気論が出てきたと思えば強気論も出てくる。そんな状態なのはJリート市場だといえます。
強気の根拠も弱気の根拠も、単に相場の動きに合わせて上がった理由、下がった理由を後付けで考えているだけのようにも思えます。
株式市場なんて所詮そんなものでしょう。
昨今のJリート、とりわけオフィス型Jリートを巡る市場分析は典型的だといえます。
オフィス型Jリートに変化の芽
Jリートに下げ止まりの兆候が見られます。とりわけ注目すべきはオフィス型のJリートの値動きです。
2023年5月末に比べて、オフィス型Jリートは5.1%高くなっており、住居型リートの0.5%高、商業・物流施設型Jリートの2.4%安などに比べて、相対的に高パフォーマンスを示しています。
コロナ禍におけるオフィスのありかたの見直しで、オフィス型Jリートにはかなりの逆風が吹きました。
コロナ禍は去ったものの、仕事の仕方はコロナ前には戻らないということで、逆風が止んでも追い風が吹いているわけではありません。
いったいオフィス型Jリートに何が起きたのでしょうか。
下降トレンドの要因
その前にJリート市場の現状を考えてみましょう。
Jリートは2021年半ばをピークとして、ひたすら右肩下がりのトレンドが続いています。
この下降トレンドの要因は2つ考えられます。
1.日銀の金融政策が変化することへの警戒感(金利上昇リスク)
2.オフィス市場の需要減退による警戒感
です。
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Jリート市場を取り巻く環境変化
ここに来て、東証リート指数は久しぶりに1900ポイントの大台を一時回復しました。
それは上記の2つの不安が遠のいたからと見ることができます。
まず金利ですが、日銀の金融政策の修正懸念が幾分弱まったということが挙げられます。
日本は今だ金利を上げられるような状況になく、そのことを踏まえた、まともな金融政策を植田総裁が取っているという点が安心感につながっているようです。
2つめのオフィス需要の減退ですが、ここに来て改善の兆候が現れています。
具体的には、日本を代表するオフィス型Jリートである日本ビルファンド投資法人が保有するオフィスの稼働率は2022年末、96%ほどでしたが、2023年6月には97.5%に上昇しています。
オフィス市場の底入れが近いという見方が広がり、安心感が出ているということでしょう。
Jリート市場の今後
本当にJリートは底入れしたのか?まだまだ疑心暗鬼というのが個人的な印象です。
チャートを見てみましょう。

以前として下降トレンドの中にいるように見えます。
1900ポイントを大きく突き抜けることになればトレンド転換と見ることができるのではないでしょうか。
1900を天井として再び下落すれば、下降トレンド継続と見ます。
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