日本の背骨、自動車産業が生き残れるかどうかの剣ヶ峰

ひまわり

日本が世界有数の自動車立国であることに異論を唱える人はまずいないでしょう。

というか、日本の主要産業は次々と他国(とりわけ中国)に取って代わられ、もはや自動車産業の一本足打法と化しています。

ところが、その自動車産業までもが中国に取って代わられそうなのです。このままいけば、日本はやがて中国の下請け企業ばかりということになってしまいそうな勢いなのです。






意外な自動車輸出大国


以下は世界主要国の四輪車の輸出台数です。

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(出所:日本自動車工業会)

意外なのはフランス。フランスが世界でトップクラスとなっているのに違和感を感じる人は多いのではないでしょうか。

フランスにもルノーやプジョーなど世界的な自動車企業が存在しますが、実は他の国から輸入した自動車も輸出しており、その数字が上乗せされています。

EU域内ではヒト・モノ・カネ・サービスの移動が自由化されており、フランスへ集められた自動車が世界市場へ向けて輸出されているため、フランスの輸出台数は実力以上に多くなっています。

中国、自動車輸出で世界首位へ


ところで、ここ数年、EVの急速な普及により、自動車輸出国の動向に変化が起きています。

2023年1月から6月までで、中国の自動車輸出は急激に伸び、日本の輸出台数を抜きました。

日本も前年同期比で17%増と拡大しているわけですが、なんと中国は前年同期比で76%増と急増しています。

とりわけ伸びているのが電気自動車(EV)です。中国からの輸出に占めるEVの比率は約25%にまで伸びてきました。

ちなみに日本市場におけるEV比率は約2%程度であり、新車販売が100台あれば、そのうちの2台程度でしかないという寂しい数字となっています。

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トヨタ、将来への不安


これは日本が誇る世界のトップメーカー、トヨタの中国市場における苦戦にもつながっています。

トヨタの目先の業績は絶好調です。2023年4月~6月期、トヨタはハイブリッド車や高級車の販売が好調で、過去最高益を記録しました。

しかし、その内容には綻びも見え始めています。

日本市場ではさらにシェアを伸ばし、絶好調なのですが、世界最大の自動車市場である中国では1%強シェアを落としています。

また同様に巨大市場であるアメリカでも同程度、シェアを落としています。

トヨタの最高益を支えているのは、コストダウンと高級車販売の好調によるもので、自動車のEV化というトレンドからは遅れを取っているのが実情です。

日本の自動車産業、剣ヶ峰


自動車産業が今後どうなっていくかは極めて不透明です。

内燃エンジン車は悪者扱いされ、やがて販売ができなくなると思われていましたが、世界情勢の変化から、そのトレンドにもブレーキがかかっています。

その意味において、トヨタの全方位体制の戦略は、どう転んでも良いという意味で合理的にも見えます。というかそうあってほしい・・・。

日本から自動車産業を取ったら、弱小工業国になるのは目に見えています。

日本はとにかく、最後の砦である自動車産業で存在感を持ち続けるほかないと思います。

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