スズキ、インド・日本で絶好調を維持

スズキ、マツダ、ヤマハ発で、排ガス、燃費の測定にかかる不正があったとのことです。
かつてのVWの悪質かつ意図的な不正に比べればとるに足らないような小さい不正ではありますが、残念ながら脇が甘いというか、若干ずさんであったといわざるをえません。
しかしながら、スズキの業績は絶好調です。インドでの販売が順調に伸びるとともに、日本国内も好調。
この夏には20年ぶりにジムニーをフルモデルチェンジ。売上は絶好調のようです。ジムニーはアウトドア志向の人に根強い人気があります。価格は軽自動車としてはかなり高い部類に入るのですが、価格を上回る魅力があるのでしょう。
私の印象ですが、釣り好きの人はジムニーが好きというイメージです。悪路や悪天候をものともせず走破する実力があるのでしょう。車高が高く、岩がごろごろしているようなオフロードにぴったりのクルマです。
インドは経済成長とともにクルマの販売台数も着実に伸びています。
現状の市場規模は300万台強といったところで、世界第4位の市場にまで成長しています。
(1位 中国 2位 アメリカ 3位 日本)
スズキは2030年にはインドの市場は年間1,000万台に成長すると試算しています。
スズキのインドでのシェアは約50%ですから、そのままのシェアを保てばインド市場だけで年間500万台の販売が可能です。日本その他の地域で200万台とし、年間700万台という大きな目標を立てているようです。十分に達成可能な数字でしょう。
唯一の、しかし重要な課題は新技術の開発でしょう。いかんせんスズキの研究開発費はトヨタやホンダに比べると小さい。今後の自動運転技術や電気自動車へのパラダイムシフトに対応するには巨額の研究開発費と設備投資費が必要となりますが、スズキにとっては利益を圧迫させる重要問題です。
トヨタとの提携など外部との業務提携により自社のみで負担しきれないコストを賄っていくほかに道はないと思います。従来、スズキはGMと組んだり、VWと組んだりしたりとその辺の経験は豊富なので、うまいこと乗り切っていけるものと楽観視しています。
あともう一点。カリスマ、鈴木修会長の存在です。いくら元気とはいえ、現在88歳。現役を退くのは遠くないでしょう。カリスマが去りし時、現在の経営陣がその求心力を保ってしたたかに立ち回ることができるかはまだまだ未知数です。
【関連記事】
・スズキがトヨタで、トヨタがスズキだ(インド市場)
・スズキのランチェスター戦略
![]() | 価格:1,836円 |

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