PPIH(旧ドン・キホーテ)34期連続営業増益!小売業界下剋上

先日、2023年6月期におけるパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)の決算が発表されました。
その内容は非の打ち所がない好決算。上場流通グループで6社めとなる営業利益1000億円超えを達成し、今後も強気の成長戦略を描きます。
PPIHは今後どこまで成長するのでしょうか。
ドン・キホーテ絶好調
ドン・キホーテの既存店売上高は2023年6月までで13カ月連続で前年同月を超えました。
その原動力となったのは、日用雑貨やスポーツ・レジャー用品などです。コロナが一段落した影響が大きく、レジャーやイベントの需要を取り込み、主力のディスカウントストア事業の営業利益が53%増と絶好調です。
なかでも好調だったのはプライベートブランド(PB)です。
情熱価格を謳うPBの売上が占める比率は17%にもなり、顧客の心をがっちりととらえています。
スーパーマーケットのPB比率は約9%程度であり、ドン・キホーテのPB比率はかなり高くなっています。
3か月間売れなければ顧客の興味が無くなったとみなす「興味期限」なるものを設け、新陳代謝を早くするとともに、顧客からのダメ出しを大歓迎するなどで、顧客ニーズを取り込んでいると思われます。
![]() | 価格:1,980円 |

高い営業利益率が顧客の心をつかんでいる証拠
PPIHの特徴はなんといっても営業利益率が高いことでしょう。
売上高営業利益率は5.4%となっており、スーパー業界でもここまで利益率が高い企業は、神戸物産など、ごく一部の個性ある企業しかありません。
PPIHは売上も急ピッチで伸ばしており、現在、日本の小売業界では4位となっています。
1位 セブン&アイ・HD
2位 イオン
3位 ファーストリテイリング
4位 PPIH
5位 ヤマダHD
セブン&アイ・HDの売上は12兆円弱、イオンが約9兆円であるのに対しPPIHは2兆円ほどであり、トップ2社とはまだまだ大きな差はありますが、営業利益率では両社を大きく上回っています。
株価水準を考える
PPIHは2030年には営業利益を現在から倍増させ、2000億円乗せを目論んでいます。
もし実現すれば、ざっくりと純利益で1400億円程度にはなるでしょう。
現在の時価総額は1兆8千億円前後であり、PERでいえば13倍弱の水準です(とら狸ですが)。
株価は決して割高とはいえない水準であろうと思います。
●PPIH(7532)

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