SBI証券、楽天証券が禁断の日本株手数料無料化へ。果てしなき消耗戦

砂漠

国内ネット証券、1位と2位のSBI証券、楽天証券が日本株の売買手数料を無料化するといいます。

SBI証券は2023年9月30日(土)発注分から、楽天証券は2023年10月2日(月)約定分からの予定とされていますが、実質は同じであり、2023年10月からと考えれば差し支えないでしょう。

株式の売買手数料は証券会社の主たる収益源の一つであり、それを捨てることは余程周到な事前準備がなければ難しい。

なにしろSBI証券では、年間約200億円、1割程度の減収が予想されています。仁義なき消耗戦といえ、証券業界の再編にもつながりかねない激震です。

ここまでして一人勝ちを目指すSBI証券そして楽天証券の狙いは何なのでしょうか。また競合他社はどう考えているのでしょうか。






SBI証券の狙い


SBI証券は日本株を国内の金融商品取引の根幹と位置付けているといいます。その根幹の手数料を無料にして狙っていることは何なのでしょうか。

それは新規顧客の獲得のほかはないと見ます。

手数料無料を呼び水に新規顧客を獲得し、日本株以外の外国株や外国為替証拠金取引(FX)などの手数料を増やすことをもくろんでいるようです。

楽天証券がライバル心むき出しに


それにしても今回意外だったのは楽天証券が間髪入れずに追随してきたことです。

楽天証券ホールディングスは現在、東京証券取引所への上場準備中で、貴重な収益源である日本株取引の手数料を無料化すれば上場時の株式評価額が下がってしまう可能性があります。

楽天証券HD上場の主な目的は、携帯電話事業で苦戦する親会社、楽天グループの資金調達であることは明らかであることから、SBI証券には追随しないだろうと見られていましたが、予想に反してライバル心むき出しの対抗策を取ってきました。

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株価から他証券の動向を見る


他の証券会社はどうなのでしょう。

どうもこれ以上の消耗戦には付き合い切れないといった見方が大勢です。

発表直後(8月31日)の他証券会社の株価動向を確認してみましょう。

その前にSBIホールディングス(8473)です。

2,975.5円(+10.5円)となっています。

これに対し、マネックスグループ(8698)は523円(-12円)、松井証券(8628)は801円(-25円)となっており、競合ネット証券は大幅下落となりました。

一方、対面証券はどうでしょうか。

野村ホールディングス(8604)は564.2円(-1.4円)、大和証券グループ本社(8601)は829円(-4.5円)と下げ幅は限定的です。

市場は、ガチンコ勝負を展開せざるを得ない他のネット証券の株価を悲観的に考えている一方で、コンサルティング重視の対面証券への影響は限定的だと踏んでいるようです。

最後に


顧客へのアピールポイントとして、手数料ゼロはもっとも分かりやすい基準といえます。

他証券会社は手数料を取る以上、それに見合う付加価値を提供せざるを得ません。

対面証券では、言葉どおりに対面での付加価値を提供することが可能でしょうが、他のネット証券は差別化が難しい。

新たなネット証券再編の序幕が切って落とされたようです。

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