転職市場にも勝ち組と負け組が・・・。低所得者がはまる罠

オフィス

2023年度の経済財政白書によれば、転職が高所得層で増える傾向にあるといいます。

人手不足が功を奏した格好ですが、一方でその恩恵を被っていないのが低所得層です。

いったい何が起きているのでしょうか。






日本の没落


2017年度と2022年度の転職者の動向を比べると、年収が500万円以上の比較的恵まれた層で転職した人の比率が高まっているといいます。

年収500万で恵まれた層といえるのか?などと、やたら結婚相手を選ぶにあたり高望みをする勘違いした女性などに言われそうですが、日本の実態はそんなものです。

doda(デューダ)の調査によれば、日本人全年齢の平均年収は403万円となっています。

年齢別に見ると、以下のとおりです。

20代:342万円
30代:435万円
40代:495万円
50代以上:596万円


高年収者に転職が広がっている


もともと年収100万~200万円台の人は転職率が高いのですが、2022年は転職率が2017年に比べて下がっています。

それに比べて年収900万円台は1.1%から1.9%へ、年収1250万円~1499万円の層では1.2%から2.2%と年収が高い人ほど転職率が上昇している傾向にあります。

これはいったいどうしてなのでしょうか?

コロナが去って人手不足現る


コロナ禍が一服してから、人手不足が目立ってきています。

以下は労働力の過不足の状況推移を示しています。

20230905roudouryoku.jpg
(出所:社会実情データ図録)

バブル崩壊後、今(2023年)の人手不足がもっとも激しくなっていることがわかります。

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スペシャリストの強さ際立つ


ただし、どんな職種も人手不足が激しいかといえばそうでもなく、職種や業種によって、まだら模様となっているのが実態です。

20230905roudouryoku2.jpg
(出所:社会実情データ図録)

やはり、専門的な技術を持った人は貴重であることがわかります。

そして、事務や管理などのゼネラリスト的な職業は人手不足といってもレベルが低いこともわかります。

企業は、取り柄のないゼネラリストには興味がなくなっているということでしょう。

悲劇の分断が日本でも


専門的な強さがないという意味において、低年収層も同じであろうと考えられます。

ひたすら単純作業を行うことなどは、もはや機械やロボット、AIにやらせればよく、ステップアップができずに最下層をぐるぐると彷徨うばかりという構図が浮かんできます。

転職市場でも勝ち組と負け組がはっきりと区分けされるという、悲しい分断が日本でも起こりつつあります。

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