年金財政、肩車型社会の進展という巨大な嘘

「嘘も百回言えば真実となる」とナチス・ドイツの宣伝大臣であったヨーゼフ・ゲッベルスが言ったといいます。
これは何もナチスに限ったことではありません。現代日本でも日常的に行われているのが実態です。
その目的は事実を隠し民を愚かに保って、特定の政策目的を達成することにあります。
身近なのは年金財政の話です。
少子高齢化で、肩車型の社会がやってくると聞いた人は多いはずです。しかし本当にそうなっているのでしょうか。
よく聞く話(それは嘘)
以下のようなたとえ話を聞いたことがあるのではないでしょうか。
昔は一人の老人を多くの若者が支えていた胴上げ型社会で、その後、高齢化が進展するにつれて騎馬戦型社会となり、やがては老人ばかりとなって肩車型の社会になるという話です。

(出所:厚生労働省)
ところで、社会保障費のために増税が繰り返された税金は何でしょうか。ご存じ消費税です。(実際はどんぶり勘定で消費税が社会保障費に使われているかなどわかりません。)
(関連記事)消費増税が社会保障費の財源?平気で嘘をつく政治家
嘘と詭弁で世論誘導
肩車型社会の到来は詭弁を弄せば正しい一面もあります。
確かに生産年齢人口は少子化の影響で減り続けています。その一方で65歳以上の人口が増え続けているのも事実です。

(出所:厚生労働省)
しかし、肩車型社会が進展するという論理は、単に人口だけで行われている議論です。
そこには労働参加率の考慮が欠落しており、それは故意にそうしているのではないかと疑いたくなります。
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実態はまるで逆
近年、女性や高齢者の労働参加率が上昇しており、日本の就業者数はむしろ増えています。

(出所:国土交通省)
支える人が本当は増えているのに、あたかも減少しているような印象操作をしているのがわかります。
なぜでしょうか。
勘のいい人はすぐにわかるでしょう。増え続ける社会保障費を支えるにはその財源たる消費税を増税しなければならないという印象を与えるためです。
多くの日本人はそのレトリックにまんまと騙されているようです。
ある目的を達するために都合のよい情報だけをピックアップして繰り返し宣伝する。現代のゲッペルスは日本にもウヨウヨ存在しています。
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