高配当株バブルはいつまで続くか?一過性ブームの限界

チャート

今年(2023年)、9月7日に日本で初めてアクティブ型のETFが東京証券取引所に上場したのですが、予想以上の手ごたえに関係者は驚いているようです。

当初は主に機関投資家の売買を想定していたようですが、個人投資家からの引き合いも予想以上に多くなっています。

9月7日には、6銘柄が上場したわけですが、中でも人気を博しているのは、割安株や高配当株に投資するETFとなっています。

それにしても最近の高配当株への投資偏重は凄まじく、高配当株バブルではないかと思えるほどです。

この高配当株バブルはいったいいつまで続くのか、そして成長株投資が復活する日は来るのでしょうか。






アクティブETFに個人投資家参戦!


9月7日に上場したアクティブETFはわずか6銘柄ですが、9月15日までの売買代金は6銘柄合計で167億円となりました。

注目すべきは、シンプレクス・アセット・マネジメントが運用する「PBR1倍割れ解消推進ETF」でしょう。

なんとこの1銘柄で売買代金は102億円で6割以上を占めています。

PBR1倍割れ銘柄がなぜ注目を集めているかは以下の関連記事をご覧ください。

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「PBR1倍割れ解消推進ETF」は個人投資家の買いが8割を占めているといいます。

2023年の資金の動きは異常


それにしても昨今の高配当株人気は凄まじいものがあります。

以下は日本を代表する高配当株で運用する公募株式投資信託の価格推移です。

20230920haitou.jpg

青線は基準価格、緑線は分配金を加味した基準価格、赤線は分配金を再投資した場合の基準価格の動きを示しています。

分配金を再投資していれば、この10年で資産価値が3倍になっていることになります。

なにより注目すべきは純資産額の推移です。2023年に入って一気に資金流入が加速していることがわかります。

その結果、高配当株はうなぎ上りに上昇しています。

●日経平均高配当株50指数(1489)
20230920_1489.jpg

参考に規模の大きな成長株で運用する投資信託の値動きを見てみることにしましょう。

20230920seityou.jpg

ここ10年で2倍ちょっとの伸びとなっていますが、高配当株には及びません。資金流入も急激な動きは見られません。

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バブルの寿命の限界


さて、こういった一過性のブームはどのくらいの期間続くのでしょうか。

例えばITバブル。

1998年末からIT銘柄が急騰したわけですが、2000年の後半にはバブルが崩壊してしまいました。その間約2年です。

日本が浮かれたバブルは1986年初頭から加速し、1989年末にはピークをつけ崩壊しました。その間約4年弱。

過去の経験則からどんなに長くても4年は持たないだろうというのが個人的見解です。

高配当株バブルの命は?


そう考えるとこの高配当株バブル、始まってから既に1年程度経過していますので、早ければあと1年の命と考えることができます。

長くてもあと2年といったところでしょうか。

だとすれば、ここから高配当株を深追いするよりも、今のうちに、割安に放置されている成長株に投資したほうが、将来的なリターンは大きくなるのではないかと考えております。

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