ラップ口座、ロボアド投資が右肩上がり。でも本当にそれでいいの?

日本橋

投資家が金融機関と投資一任契約を結び、資産運用を任せるラップ口座やロボアドバイザー投資が右肩上がりで増加しています。

これら投資一任契約の残高は2023年6月末現在で、約16兆円となっています。今後も増加が見込まれており、成長が期待される金融サービスの一つです。

しかし、本当に投資家にとってメリットが大きいのでしょうか。疑問を感じざるを得ないのです。






投資一任契約ランキング


どの投資信託で運用するかを金融機関に任せる投資一任契約の残高が多い金融機関は以下のとおりです。

1位 野村証券(3兆4057億円)
2位 SMBC日興証券(3兆3874億円)
3位 大和証券(3兆2483億円)
4位 三井住友信託銀行(1兆2122億円)
5位 ウェルスナビ(8893億円)


では、なぜ投資一任契約のメリットに疑問を感じるのか。

それは一言でいって手数料の高さにあります。

問題なのはコスト


例えば野村証券の場合、リスク許容度によって手数料は異なるわけですが、ファンドラップ自体の手数料として、1%から1.7%ほどの手数料がかかります。

これに加えて、投資信託の信託報酬を負担せねばなりません。これもリスク許容度やコースによって異なるわけですが、0.3%から0.9%ほどの負担が求められます。

最大で年率2.6%程度の手数料を負担せねばならず、利益の多くを手数料に吸い取られることになります。

大和証券やSMBC日興証券も多少の違いはあれど概ね似たようなものです。

ネットで完結するウェルスナビの場合は多少コストが低くなりますが、それでも年1.1%に信託報酬が0.1%程度かかります。

投資家と金融機関の利益相反


運用の巧拙は手数料の高さとは無関係です。

そしてそれは未来のことなので、あらかじめは把握することができません。

となれば投資家としての選択肢は、とにかく運用コストを低く保つことでしょう。

投資一任契約は、投資家のリスク許容度によって投資先を分散させるのですから、バランス型の投資信託を直接買うだけで十分なのです。

それをあえて投資一任契約とするのは、安定的に高い収益を上げたい金融機関の勝手な都合だと思われます。

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バランス型ファンドで効率運用


バランス型の投資信託はたくさんありますので、選ぶのに困るほどです。

その中でリスク許容度によって選択でき、信託報酬が安いファンドで目に留まったのが、「楽天・インデックス・バランス・ファンド」です。
(私、楽天の株は持っていますが、それ以外の関係はありませんので念のため)

株式重視型、均等型、債券重視型の3ファンドがあり、信託報酬は0.132%となっています。

投資一任契約よりも少なくとも1%コストを抑えられ、その分の実入りが大きくなりますから、少しでも効率的に資産を増やしたいのならば、こちらの方が良さそうです。

複利効果の恐ろしさ


たかが1%というなかれ。

長期間にわたれば複利効果が働いて、その差が驚くほどに広がっていくのです。

1000万円を30年にわたって運用した場合、4%と5%ではその差は1000万円以上に広がってしまうのです。

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