修繕積立金・管理費の高騰が続くマンション。ケチればスラムマンション化

マンション

日本では、およそ1500万人程度が分譲マンションに住んでいるといわれています。

鉄筋コンクリートのマンションは頑強であり、ちょっとやそっとでは壊れはしません。とはいえ永遠の寿命というわけでもない。

マンションはどの程度使い続けることができるのでしょうか。

一般的にマンションの寿命は条件次第で100年以上もつといわれています。

ただし、これは必要な管理がなされたうえのことです。計画に基づく定期的な修繕をきちんと行うことによってはじめて長期の寿命を保つことができます。

それには当然コストがかかります。そしてそのコストは人件費の高騰や資材価格の高騰により年々高くなってきています。






日本人の10人に1人は分譲マンションに住む


日本には分譲マンションが685万戸ほどあります(2021年末時点)。

世帯あたりの平均人数をかけると約1516万人となり、日本人の1割以上は分譲マンションに住んでいる計算になります。

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(出所:国土交通省)

近年は人口減少に伴って、さすがに新規の供給戸数は最盛期の半分ほどとなりました。

供給が絞られる中、海外の投機家などが盛んにマンション投資を行っていることから、新築マンションの価格はどんどん上がっており、東京都心においてはその傾向が顕著です。

東京23区では分譲マンションは億ションが当たり前となってしまいました。

上がっているのはマンションの価格のみならず


上がっているのはマンションの購入価格だけではありません。

マンションの維持管理コストも値上がりしています。人手不足で人件費が膨らみ、管理費が上昇するとともに、資材高による工事費の上昇が修繕積立金を押し上げています。

2022年の中古マンション管理費・修繕積立金の平均合計額は、70平方メートルで築10年の物件が東京23区で月2万9782円となっており、2012年に比べて29%も高くなっています。

これは新築マンションでも同様であり、コンシェルジュがいるマンションなど贅沢なマンションが増えていることから、新しいマンションほど管理費がかさむ傾向にあります。

誰しも高い維持管理コストは払いたくはないでしょう。

しかし、必要な修繕や管理を怠ると鉄筋コンクリートのマンションも以下のようにボロボロになってしまいます。

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(出所:国土交通省)

もはやスラムであり、人が住める場所ではありません。

メンテを怠ると出てくる不具合


国土交通省の調査によると、35%のマンションで積立額が長期修繕計画を下回っているのが実情です。

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(出所:国土交通省)

修繕の手抜きをするとどうなるのでしょうか。

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(出所:国土交通省)

一番多いのが漏水や雨漏りです。次に多いのは給排水管の漏水、そして外壁の剥落や鉄筋の腐食などがこれに続きます。

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修繕を怠れば短命マンションに


前述したように、必要なメンテナンスが適切に行われれば、マンションは100年はもちます。

しかし現実には、国土交通省が発表した資料によれば、鉄筋コンクリート造のマンションでも平均して約68年で取り壊されているのが実態です。

国土交通省の調査では、鉄筋コンクリート造の建物であれば120年、改修工事などの延命措置を行えば最長で150年住むことが可能であることが明らかになっているにもかかわらずです。

デザインが現代にマッチしなくなったといった理由もあるかもしれませんが、必要な修繕を怠っていたケースも相当数あるものと推測します。

マンションを良質に維持するためには定期的な修繕が必要であり、それには金がかかることを覚悟しておかねばなりません。

マンションを購入する際は、購入資金だけでなく、今後値上がりする可能性が高い管理費・修繕積立金のことも考えて購入する必要がありそうです。

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