証券会社、2023年度上半期は軒並み増益。しかし、最後の晩餐の気配も・・・

platter-2009590_640.jpg

上場証券会社の業績が軒並み好調です。

2023年4月~9月期における主要18社はすべて増収であり、うち14社が前年同期比で増益となりました。

しかし、追い風が吹きまくった割には利益水準は低く、証券会社を取り巻く環境を考えれば、最後の晩餐にもなりかねない危うさをはらんだものです。

貯蓄から投資がいよいよ本格的に進もうという中、証券会社の今後はバラ色なのでしょうか、それとも・・・。






株価に支えられた2023年度上半期


なぜ2023年度上期に証券会社の収益は伸びたのでしょうか。

やはり株高の影響に尽きると思われます。

株価動向を見ればわかるように、2023年4月から7月にかけて株価は大きく上昇しています。

20231101_225.jpg

証券会社はこの間に大きく収益を伸ばしたと考えられます。しかし、株価はその後伸び悩んでおり、緩やかな下落基調を続けています。

前半大きく稼いで、後半伸び悩んだと推測できます。

証券業界を取り巻く逆風


実際問題、下期に入って証券会社の収益は伸び悩んでいるという声が聞かれます。

株価がここからさらに爆上げする可能性は低いのではないでしょうか。そう考えると株価を追い風とする収益拡大は期待薄ということになります。

さらに懸念されるのは、SBI証券と楽天証券による日本株手数料ゼロ化の影響です。

これは対面証券よりもネット証券に大きな影響を与えますが、対面証券にもボディブローのようにじわじわと効いてくる可能性があります。

インターネットが本格的に普及してから20年以上が経過しました。

今後は高齢者もインターネットを使うのが当たり前になります。ネット取引に慣れた高齢者が今さら対面証券と取引する可能性は低いのではないでしょうか。

そう考えると対面証券はじり貧に陥るとしか思えないのです。

株の超入門書(銘柄選びと売買の見極め方) いちばんカンタン! [ 安恒理 ]

価格:1430円
(2023/11/1 20:43時点)



新NISAは諸刃の剣


新NISAは証券業界にとって追い風なのでしょうが、一方で証券口座を一つにまとめたいという動きが加速すると思われます。

(関連記事)
新NISAで証券会社の再編が加速する。業界再編の行方

要は、勝ち組と負け組がより鮮明になるのが新NISA制度だと考えられるのです。

疑似バフェット指標(2023年10月末)


10月も終わり。日経平均の居所を確認しておきます。
(疑似バフェット指標についてはこちらをご覧ください。)

20231101giji.jpg

現状の株価水準は慎重にやや割高と判断します。

過去のGDPと株価の動きに比べて、このところ株価が高く推移しているのは、GDPの伸びに比べて上場企業の利益の伸びが大きいからだと推測します。

事実、2022年に上場企業の最終利益は40兆円と過去最高を記録し、10年前の3倍近くになっています。

社員の給料はそれほど増えていませんが、会社の利益は増え、その結果株主も潤うという株主資本主義が進展しています。

そのため、庶民の生活は苦しいのに株価は上がるという状況が続いているものと思われます。

関連記事


隙あらば金儲けの種を探す金融業界。新NISAも大いに利用される
SBI証券、見事なまでにランチェスター戦略を実践
年齢によって新NISAの使い方は大きく異なる。新NISA年齢別活用法
新NISA、2019年の一般NISA投資分をどうするかは大きな考えどころ
新NISA、金融機関選びの結果で対応が異なってくるので注意
新NISA、一部運用会社の思惑と金融庁の思惑が激突!

↓↓応援クリックお願いします↓↓

にほんブログ村

新自由主義の暴走 格差社会をつくった経済学者たち [ ビンヤミン・アッペルバウム ]

価格:4290円
(2023/11/1 20:39時点)






関連記事

コメント

非公開コメント