オフィス需給の悪化にブレーキが。しかしJリートの価格は戻らず

ビル

2023年も後半になり、落ち込みを続けてきたオフィス需要もそろそろ底をついてきたようです。

コロナ惨事が始まって早3年半以上が過ぎました。石の上にも3年といいますが、ようやく一区切りはついたようです。

オフィス市場の動向は今どうなっているのでしょうか。






オフィス需給の底打ち


日本経済新聞がまとめた2023年下期のオフィスビル賃貸料調査によると、東京の既存ビルを示す指数が2023年下期、3年ぶりに前年同期比で上昇したとのことです。

賃貸料は前年同期比で約3.4%程度の上昇に転じました。

また、新築ビルの指数も同程度上昇しています。

需要が少しずつ回復するにつれ、賃貸料を上げる動きも出てきました。まだまだ一部であり、全体的には下げ止まっただけという状況ではありますが・・・。

出社率は大きく上昇


下げ止まりの要因はなんなのでしょうか。

要因は大きく2つあります。

まずは、コロナ騒動が沈静化したことによる出社率の回復です。

コロナ騒動により、働き方が劇的に変化したこともあり、当然元どおりというわけにはいかないわけですが、出社率はコロナ前の水準に近づきつつあります。

コロナ前の出社率はだいたい95%といったところでしたが、それが一時30%程度にまで低下しました。

現状は8割前後の水準にまで戻ってきています。

人手不足解消のためのオフィス移転


もう1つの要因は、人手不足です。

人材獲得競争に勝ち抜くには労働環境が良くなければなりません。

そんなわけで好条件のオフィスを探す動きがにわかに広まってきています。この動きはとりわけ中小企業に顕著です。

やはり中小企業にはなかなか人が集まりにくい。少しでも人材獲得競争を優位に進めたいという思惑がオフィス市場にも表れているようです。

(参考)
20231104_WORK.jpg
(出所:社会実情データ図録)

人手不足はコロナ前の水準あるいはそれ以上といったところまで上昇していることがわかります。

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オフィス型Jリートの値動きの不思議


さて、オフィス型Jリートの値動きはどうなっているのでしょうか。

日本で一番時価総額の大きい日本ビルファンド投資法人(8951)を見てみることにしました。

20231104_8951.jpg

オフィス需要が底をついた割に、投資口価格の戻りが鈍いという印象です。

なぜなのでしょうか?

思うに日本の金融政策がいよいよ平時に戻りつつあることが、その理由ではないかと思います。

長らくゼロあるいはマイナスに沈んでいた長期金利が2023年中盤から急に上がり、現状、0.9%強の水準にまで来ています。

金利の上昇は、Jリートの相対的魅力を低下させるとともに、調達資金の金利負担が大きくなるためダブルパンチです。

異次元金融緩和で株式とJリートの値動きの相関はほとんど無くなりましたが、それがまた復活することになるのではないかと思われます。

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