対馬海峡の存在が日本文明を独自に育て上げたという説

国際政治学者のサミュエル・ハンチントン氏は著書『文明の衝突』の中で世界を8文明に分類可能だとしました。
中華、ヒンズー、イスラム、ロシア正教会、西欧、ラテンアメリカ、アフリカそして日本です。
興味深いのは、小さな島国である日本が独立した文明を持っているとされている点です。同じく島国のイギリスは西欧に含まれているのに対し、日本は中華に含まれていません。
これには同じ島国でも海峡が果たした役割が大きく異なるからだという見方があり、まさにそうであると納得させられるのです。
日本とイギリスの違い
海峡を隔てて大陸と接する日本とイギリス。
なのになぜ、イギリスは西欧と一体化した文明で、日本は独立した文明なのでしょうか。
下の地図を見ればその違いがわかります。


同じ海峡でも距離が違う
日本は対馬海峡が大陸を隔てているわけですが、その距離は約180キロメートルです。
一方、イギリスはドーバー海峡が大陸との間にあるわけですが、その距離は約30キロメートルと短い。
この距離の差が日英の歴史に大きな違いをもたらしたと考えられます。
ドーバー海峡は、泳いで渡れる人がいるほど近い(過酷ではあります)。しかし、調べる限りで対馬海峡を泳いで渡ったという人は1人もいません(対馬からならいます。56キロ)。
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神風の存在
ドーバー海峡は、紀元前の時代ですら、大軍が海を渡ってやってきたという記録があります。
一方、対馬海峡はなんとか人の往来ができる程度であり、大軍が押し寄せることは困難であったといえます。
また、台風の存在も大きいと思われます。
台風は日本列島を沿うように動いていくことが多く、この台風によって海が大荒れとなり、船の往来を阻むことになったのは間違いないでしょう。

(出所:気象庁)
2度の元寇も結局は、自然の力に阻まれたということです。
最後に
イギリスは常に大陸からの攻撃を受ける可能性があったのに対し、日本はほとんど意識する必要はなかったと考えられます。
そのため、日本では文明も独自に発展していったということだろうと思います。
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