円安メリットをフル活用し上場企業の2割が最高益へ

チャート

株価が再び持ち直してきました。

株価持ち直しの要因はさまざま考えられるでしょうが、その一つは企業業績の伸びです。

日本経済の停滞をよそに、巨大上場企業は確実に大きな利益を稼ぎ出し、それゆえに株価もしっかりしたものとなっています。






上場企業の業績が好調


庶民の暮らしは厳しいのに、上場企業の多くは業績が絶好調です。

2024年3月期に最高益を見込む上場企業数は、全体の2割にも及びます。その予想数は日を追うごとに増えており、9月時点よりも60社ほど増えています。

その原動力は3つ。

円安、海外売上好調そして値上げの浸透です。

自動車産業、2つの追い風


円安のメリットを最大限に享受しているのは自動車産業です。

長いこと半導体の確保に苦労して生産が停滞していましたが、その半導体不足も解消されてボトルネックがなくなったところに円安メリットが重なり、追い風が2倍吹いた感じとなりました。

トヨタは想定為替レートを1ドル=125円から141円に見直したことで、2024年3月期の予想純利益は前期比61%増の3兆9500億円(!)と最高益となる見込みです。

好業績は株価にも素直に表れているといえます。

●トヨタ自動車(7203)
20231123_7203.jpg

賃金が伸びなくても値上げできる企業


物価上昇にあきらめムードの庶民は値上げをおとなしく受け入れつつあり、値下げにさんざん苦しめられてきた企業にも薄日が差してきたようです。

コロナ禍が去り、レジャーや鉄道などは特にその恩恵を受けています。

例えばオリエンタルランド。

ディズニーランドのワンデーパスポートの値段はバブル絶頂の1989年でも4400円でしたが、それが今や10900円と約2.5倍にまで上昇しています。

その間、日本は名目賃金でも1割程度しか上昇していません。

20231123_tingin.jpg
(出所:内閣官房)

実質賃金になるとさらに悲惨です。

20231123_tingin2.jpg
(出所:内閣官房)

30年以上にわたって、日本人はまったく豊かになっていません。

その間、世界各国はどんどん成長していますから、相対的に貧しくなり続けています。

G7では日本とイタリアが負け組であることがよくわかる。しかし、イタリアは賃金の上昇が物価の上昇に追い付かないのに対し、日本は賃金も物価も上昇していないという違いがあります。

典型的なデフレ経済です。このデフレが財務省を主戦犯とする人災であることは明らかです。



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取って代わられない企業の強み


唯一無二のサービスを提供する会社は強い。

消費者は値上げを受け入れざるを得ないし、それでも利用するからです。

そんなわけで、オリエンタルランドは客数、客単価ともに当初の想定を上回り、コロナ禍前の2019年3月期以来5年ぶりの最高益となる見通しです。

株価もトヨタ同様絶好調です。

●オリエンタルランド(4661)
20231123_4661.jpg

驚くのは、コロナ禍においても株価は概ね堅調に推移している点です。

投資家は、マスコミの狂った報道をよそに冷静な判断をしていることが窺えます。

最後に


2024年3月期における上場企業の想定為替レートの平均は1ドル=約137円。

円安も一服した感はありますが、現状でも実勢よりかなり円高であり、企業業績は今後さらに上振れする余地があり、株価もそれを意識してしっかりした動きを続けるものと予想できます。

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