増加の一途をたどる高速取引のシェア

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投資家が取引所に証券取引の発注する場合、通常は証券会社に注文を出し、さらに証券会社が取引所に注文を出すという流れが通常です。しかし近年、この常識が崩れつつあります。

取引所の中にコローケーション(※)エリアという場所があり、そこに証券会社などがサーバーを置いて取引所に注文を出すという仕組みがあります。証券会社はそのサーバを投資家に貸し出すことにより、投資家は証券会社を経由しない注文を発注できるようになりました。

コロケーションエリア経由の取引は右肩上がりで増加しており、現状、注文件数では全注文件数の実に75%を占めています。取引件数でも45%と過半に迫る勢いです。

大口投資家は自らの投資戦略を証券会社にも悟られたくないため、取引の発注をいくつかの証券会社に分割して出すといったことを行い、全体としての意味合いをわからなくするといったことも行っていましたが、コロケーションエリアを使えば、その必要もなくなりますし、発注スピードが段違いに早くなります。

欧米においても同様であり、高速取引のシェアは取引ベースで約半分程度を占めているようです。

しかし、どうなんでしょうか・・・。高速取引があまりにも増えてしまうとファンダメンタルズに基づく価格発見機能が弱くなってしまうという危惧を感じてしまいます。

証券市場への流動性供給があまりにも重視されると、適正な価格での取引というもっとも重要な取引所の機能が失われてしまうのではないかと心配するのは私だけではないと思います。



(※)コロケーション

取引所のデータセンター内に売買を発注するサーバなどの設備を設置すること。アクセスポイントを経由せずに直接接続するため伝送時間が短縮され、より早い注文処理が可能となる。

主な利用者は、高速取引を行うヘッジファンドなどであり、独自のプログラムを組み込んだアルゴリズム取引用サーバを設置して取引を行う。注文を出すまでにかかる時間は100分の1秒から1000分の1秒単位。

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