日本人は貧しくなるのに株価は上がるというパラドックス

迷路

日本が1人あたりの名目GDPで、G7の最下位に転落してしまいました。

G7で最下位のみならず、OECD加盟国38か国中でも21位と下位クラスに落ちぶれています。

そんな中にあっても株価が堅調を維持しているのは、グローバル企業の活躍と株主資本主義が跋扈しているからにほかなりません。

国民の貧困化が加速する一方で、上場企業の配当は過去最高となっており、株式を大量に保有している富裕層と給与所得あるいは年金のみに頼る貧困層との差は広がる一方なのです。






日本人、着実に貧しくなる


以下は2022年のG7における1人あたり名目GDPです。

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(出所:世界経済のネタ帳)

日本は、イタリアに抜かれ最下位に落ちたわけです。ちなみに括弧内の31位は世界ランキングです。

アジアでは日本は豊かな国というイメージがありましたが、いまやそれとて風前の灯火となっています。

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(出所:世界経済のネタ帳)

台湾、韓国に抜かれるのはもはや時間の問題であり、中国との差も小さくなってきています。

日本企業を絞り上げる株主


日本人は確実に貧乏になっているのに、日本企業(とりわけグローバル企業)の株価は堅調です。

好調な株価を支えている要因の一つが増え続ける配当です。

上場企業の2024年3月期の配当総額は16兆円と過去最高となるといいます。

日本の上場企業の配当性向は平均すると約3割程度であり、過去最高の配当を出してもなお欧米企業に見劣りしています。

また、配当に自社株買いを加えた金額を利益で割った値を総還元性向といいますが、日本企業は5割超の水準で、アメリカ企業は9割程度です。

このようなことから、上場企業へ株主還元を求めるプレッシャーをかける機関投資家(とりわけ外資)が多いものと推測できます。

ちなみに、東証プライム市場の配当利回りは平均で2.2%ほどとなっています。

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日本で資本効率が意識されたきっかけ


日本でも株主資本主義が進んできていることは、ROEやROAの数値が大きくなっていることからも明らかでしょう。

20231226ROE.jpg
(出所:経済産業省)

欧米企業には見劣りするものの、その差は着実に小さくなっているようです。

このきっかけとなったのが「伊藤レポート」と呼ばれるものです。

(関連記事)
ROE8%でなぜか変わる株価水準。市場の歪み

大企業においても、利益が伸びて配当を増やしているにもかかわらず、従業員の賃金はほとんど上がっていないことがわかります。

給与は単なるコストであり、従業員は機械と同じ消耗品と考えている企業も多いのではないでしょうか。

20231226daikigyou.jpg
(出所:経済産業省)

最後に


このような傾向が続く限り、株価は堅調に推移するという皮肉が継続する可能性は十分にあると思います。

となると株式投資をしておかないと、搾取されるだけという悲しい結果が待ち受けていることになります。

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