デフレ長期化の責任は庶民にもあり。政治は有権者のレベルに依存する

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日本はバブル崩壊後、約25年にわたり、デフレが続いてきたのはご存じのとおり。

これほど長期間に上るデフレを私は知りません。

デフレ=悪であるという認識に立てば、デフレを克服するために努力するのは当然のことでしょう。

当然日本も、デフレ脱却のために方策を打ってきたわけですが、実を結びませんでした。この原因はどこにあるのでしょうか。

そこには、庶民レベルでデフレを歓迎する人が多かったという事実が、大きく関係しているようにしか見えないのです。






意外なアンケート結果


安い物価、そしてデフレをどう思うか?というアンケートに対する回答は実に興味深いものでした。

2020年3月と2021年1月の結果は以下のとおりとなっています。

〇2020年3月

歓迎すべきだと思う 25.06%

よくないと思う   17.44%

どちらとも思わない 57.50%


〇2021年1月

歓迎すべきだと思う 27.58%

よくないと思う   14.52%

どちらとも思わない 57.90%

(出所:『安いニッポン』日本経済新聞出版社)

デフレへの考え方は実に意外


何が興味深いのか。

まずは、デフレを悪と考える人よりも善と考える人のほうが圧倒的に多いことです。

これは意外としかいいようがありません。

また、2020年よりも2021年のほうがその傾向がさらに高まっている点です。

なぜデフレを歓迎する人が多いのでしょうか。

理由は2つ考えられます。

1つめとして、自分が消費者であるとともに生産者であるということを忘れている人が多いためです。

モノを安く買えれば家計が助かるのは事実。しかし、生産者としての立場から考えれば、売上が増えず、あるいは減少し、利益が圧迫されて人件費がカットされるということになります。

失業が増えるか、賃金が減るか、またはその両方が起こります。

この連想ゲームがうまくできないために、安いことはいいことだ、という短絡志向に陥っている人が実に多いと思われます。

もしくは無関心であり、何も考えていない人が半分はいるということです。

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2つめとして考えられるのは高齢化の進展です。

高齢者の生活の糧として主たるものは年金となります。年金の額はたかだか知れているため、物価は安ければ安いほどよい。

高齢者は生活は苦しいものの、失業のリスクがそもそもないため、デフレで現役世代がどれほど苦しんでいていも、ある種無頓着、無関心です。

そのため、デフレを歓迎する人が多くなるのでしょう。

最後に


庶民(有権者)がそもそもこんな体たらくな考え方しかできないのですから、政治家も本気を出そうとは思わなかったのでしょう。

それが日本のデフレ長期化の一要因となったことは間違いないと見ます。

政治家の能力はつまるところ、有権者の能力に左右される。これに尽きると思うのです。

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