日米の家計金融資産の差が劇的に拡大した理由

札束

日本の家計金融資産は2千兆円を超え、2023年3月末には2043兆円にまで増えました。

しかし、それに驚いていたら井の中の蛙なのです。

同時期、アメリカの家計金融資産は円換算で、1.6京円に達しました。

アメリカの家計金融資産は日本の8倍近くになります。日米の人口比は1:2.7ほどであり、1人あたりの金額を比べても、3倍近くにまで差が広がっています。

いったいこの理由は何なのでしょうか。






かつての栄光


日本もかつては富める国でした。

50歳以上の方であれば、日本はバブルに浮かれていただけであるにもかかわらず、日本経済はいつまでも繁栄が続くと勘違いした人も多いのではないかと思います。

以下は1980年から1992年までの12年間の日米の1人当たり名目GDPの推移です。

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(出所:世界経済のネタ帳)

1980年代後半には日本はアメリカを抜いたのです。日本が最も浮かれていたときです。

ぬか喜びの後の悲劇


しかし、日本はバブル崩壊とともにデフレ経済に突入・・・。

長いトンネルに入り、今もそのトンネルから抜け出してはいません。今の物価上昇は、コストプッシュ型の悪性インフレであり、スタグフレーションといってもよいのではないでしょうか。

以下は2011年から2023年までの、同じく日米の1人当たり名目GDP推移です。

20240118_2.png
(出所:世界経済のネタ帳)

アメリカに逆転されて、その後は差が広がる一方であることがわかります。

この差が、今日の日米の家計金融資産の金額差につながっていることは明らかです。

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日米の金融資産に対する意識の違い


日米の家計金融資産保有額の差がここまで広がった要因はいくつかあると思いますが、その一つとして挙げられるのは確定拠出年金の存在です。

日本もアメリカの401Kの猿真似で、確定拠出年金を導入したわけですが、その運用資産が日米で大きな違いがあります。

アメリカの401Kでは約1200兆円の運用残高のうち、元本確保型はわずか7%であり、株式を含む投資信託の割合は76%にも達します。

かたや日本は・・・。

日本の企業型確定拠出年金に占める株式投信の割合は、2020年3月末で37%に過ぎません。

この差が日米の家計金融資産の伸びに大きな影響を与えたと考えることができます。

日本にも薄明りが


しかしながら、ここ3年あまりで日本にも大きな変化が現れています。

加入者が自ら運用商品を選ぶ、企業型の確定拠出年金で株式投資信託の割合が初めて50%を超えたのです。

物価上昇が日本人の考え方にも大きな変化をもたらしました。

預金では物価上昇により実質的には目減りするリスクが大きいことに気が付いた人が多いということです。。

企業型確定拠出年金を導入している企業の考え方にも変化が見られます。

企業型確定拠出年金では自ら運用商品を選ばないと、自動的にデフォルト商品が選択されるわけですが、今までは定期預金など元本確保型の金融商品をデフォルト商品とする企業が多いのが現実でした。

2020年3月には株式投信など元本確保型以外の運用商品をデフォルト商品にしている企業はわずか3%程度に過ぎませんでした。

しかし、この割合が2023年3月には16%まで上昇しているのです。企業も元本確保型ではインフレに負けることから、従業員のためにあえてリスク商品をデフォルト商品に設定してきています。

最後に


日本にもこのような変化の芽が出ていることから、今後、家計金融資産の効率的運用が可能になりつつあると考えられます。

日米の差が再び狭まることを期待するばかりです。

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